2017/5/31(水)~7/17(月・祝)
今も昔も、きらびやかで美しい箱は、人々を惹きつけてやみません。
「手箱」はその代表格で、もともと貴人の手回り品を入れるためのものが、蒔絵や螺鈿といった当時最高の装飾技法によって飾られ、神々のお使いになる具として奉納されるようにもなります。
本展は、このたび約50年ぶりに修理を行った国宝《浮線綾螺鈿蒔絵手箱》を修理後初公開することを基点に、人々が生活の中で用いてきた手箱の姿を織り交ぜつつ、特別に仕立てられた手箱についてその魅力を特集するものです。
また、このたびの修理等を通して知られた、名品手箱の手間を惜しまない複雑な技法の工程と高度な技をご紹介しつつ、近現代の名工が手がけたそれら手箱の模造を通して、輝きに満ちた制作当初の姿をご覧いただきます。
金や螺鈿きらめく玉なる手箱―"玉手箱"。
各時代で人々を魅了し、時に神様に捧げられた技と美をご堪能ください。