
7月のモーニング・ゾーンは、兼ねてからの夢であった、「モーニング・エリントン」。つまり、ジャズ/エキゾチック/ラウンジの大統領であり、ワタシが最も尊敬する音楽家の一人であるデューク・エリントンの演奏だけで構成される朝の音楽。という企画です。彼のオーケストラは1930年代から活躍、死後の現在でも後継者が維持している長寿バンドですが、今回は脂の乗り切った50年代末期から60年代中期までの音源で構成してみました。初夏の朝の涼を、スティーミーでゴージャス、そして永遠に斬新で官能的なエリントン・サウンドと共に味わって下さい。
1.Dreamy Sort of Thing/Duke Ellington & His Orchestra
from『Piano In The Background』(1965)
ピアニストとしても傑出したエリントンですが、彼のピアノにスポットを当てたトリオ+オーケストラ作品で幕開けです。ピアノとオーケストラの、セクシーなまでのコー ル&レスポンスを、敢えて朝の爽やかさにあわせてみました。
2.Where Or When/Duke Ellington & His Orchestra
from『Indigos』(1957)
「藍色の」を意味する「インディゴ」 は、エリントン・サウンドに於ける重要なイメージカラーの一つでしたが、それをアルバム名に冠しただけある、極上のゴージャス感と酩酊感をたたえた名盤より。
3. Cafe Au Lait/Duke Ellington & His Orchestra
from『such sweet thunder』(1957)
エリントンのノーブルさはジャズの枠を飛び越え、様々なロイヤル感とマリアージュ して行きました。「シェイクスピアの戯曲をテーマにした」という、ジャズ史上唯一のコンセプトを持つ傑作アルバムより。
4. U.M.M.G./Duke Ellington & His Orchestra
from『And His Mother Called Him Bill』(1967)
エリントンの最も優秀なパートナーだった天才作・編曲家ビリー・ストレイホーンを偲んで録音された追悼アルバムより。
5.Pretty Little One/Duke Ellington & His Orchestra
from『Jazz Violin Session』(1963)
ヴァイオリンの優雅さはエリントンの世界観にスムースに融合し、一時期はソロ・ヴァイオリニストを擁していた事もありました。エリントン流のヴァイオリン・コンチェルト集から1曲。
6.Dancing In The Dark/Duke Ellington & His Orchestra
from『Indigos』(1957)
再び「インディゴ」より。
7.The Star-Crossed Lovers/Duke Ellington & His Orchestra
from『Such Sweet Thunder』(1957)
再びシェイクスピア・アルバムより。「ロミオとジュリエット」を題材にしたキュートで物悲しいチューンです。
8. Ape and Peacocks/Duke Ellington & His Orchestra
from『The Queen's Suite』(1959)
エリザベス女王との出会いに感動し女王に献上した「女王組曲」。ちなみに、オリジナルはエリントンが自費で制作し、女王のために楽譜は献上され、レコード盤はたった一枚だけプレスしたというこれぞ世界一のレア盤。しかし現在は容易にCDで購入できます。
9.Perdido/Duke Ellington & His Orchestra
from『Ellington Uptown』(1951)
ロイヤルでノーブルなだけがエリントンではありません。現在のヒップホップもかくやという、ストリート/ジャイブ感覚もエリントンの標準装備です。
10.Day Dream/Duke Ellington & His Orchestra
from『And His Mother Called Him Bill』(1967)
再びビリー・ストレイホーン追悼盤より。
11.Lotus Blossom/Duke Ellington & His Orchestra
from『And His Mother Called Him Bill』(1967)
同盤は追悼ムードということで、しかし哀悼ではなく、極楽浄土の趣がある、最もスムースでスティーミーな盤でもあります。前曲の「白日夢」に続き、これは文字通り極楽の蓮の花。
12.Sunset and the Mocking Bird/Duke Ellington & His Orchestra
from『The Queen's Suite』(1959)
再び「女王組曲」より。
13. Flirtibird/Duke Ellington & His Orchestra
from『Anatomy Of A Murder』(1959)
映画「或る殺人」のオリジナル・サウンドトラックより。ブルース色の濃い1曲。
14. Wild Man(aka Wild Man Moore)//Duke Ellington & His Orchestra
from『Together for the First Time! The Count Meets the Duke』(1961)
カンザス・シティのフロア大統領、カウント・ベイシーとの共演盤より。エリントンの縄張りはニューヨーク。二つのシマのボス同士、余裕の共演です。
15.All Too Soon/Duke Ellington&Small Bands
from『Duke Ellington&Small Bands』(1967)
オーケストラ主要メンバーだけで編成したコンパクト版、その名もSmall Bands。コンパクトにしてもエリントン・サウンドは衰えず。むしろシンプルで生々しい洗練を感じさせます。