TOKYO MIDTOWN AGED 10 YEARS

川口 真沙美

日本デザイン振興会 事業部課長

TOKYO MIDTOWN 10周年特別インタビューキーパーソンが語る 過去・現在・未来

日本のデザインの寛容さが生む美しさをもっと日常に結びつけたい。

川口 真沙美 日本デザイン振興会 事業部課長
川口真沙美

「たくさんの人たちがデザインについて考えるようになり、デザイナーと一般の人の考え方が近づいてきたのがこの10年だと思います」と語るのは、日本デザイン振興会でデザインハブの運営に携わる川口真沙美さん。東京ミッドタウンの開業とともに始動したデザインハブは、日本デザイン振興会、JAGDA(日本グラフィックデザイナー協会)、武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジの3機関が運営するスペースで、デザインにかかわる無料のエキシビションを年約10回のペースで開催している。
「ここはショッピングなどのついでにふらりと立ち寄れるところ。生活やビジネスのヒントになるものを、気軽に見られる場所でありたいですね」

プロトタイプ展
若手デザイナーの試作品を通してその思考に触れる「プロトタイプ展」。
「ラーニング・アーキテクチャー」展
さまざまな大学の建築学科の設計課題を展示する「ラーニング・アーキテクチャー」展は、武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ主催。

川口さんが特に印象に残っているという2010年の「世界を変えるデザイン」展は、社会的課題を解決する各国の実例を紹介。同様の動きが日本に定着するひとつのきっかけになった。
「日本のデザインには、多様性を受け入れ、曖昧であることにも価値を見出す感覚があり、そんな寛容さと結びついた面白さや美しさがあります。これからは、そのようなデザインがより求められると思います」

左「グラフィックトライアル・コレクション 2006-2015」右「世界を変えるデザイン展」。
左.印刷技術を駆使したデザインが醍醐味のJAGDA主催「グラフィックトライアル・コレクション 2006-2015」。右.社会的課題を解決するデザインを取り上げた「世界を変えるデザイン展」。

さらに新たに始まる次の10年に向けての思いを川口さんはこう語る。
「評価の定まったものを〝これがいいデザインですよ〟と展示するのではなく、変わりつつある〝今〟を切り取ってリアルタイムで提示したい。訪れた方々がもっと身近にデザインを感じていただけたら嬉しいです」

PROFILE

川口 真沙美
日本デザイン振興会 事業部課長

東京デザイナーズウィークなどのプロデューサーを経て、2006年より公益財団法人 日本デザイン振興会に勤務。デザインハブの企画統括をはじめ、多くの展示にかかわっている。

現在、東京ミッドタウン・デザインハブでは、東京ミッドタウン・デザインハブ10周年記念 第65回企画展「Tokyo Design Ten」を開催中です。
http://designhub.jp

Photo: Setsuo Sugiyama
Interview: Takahiro Tsuchida

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