
3/20 Fri – 5/31 Sun 6:30 ~ 24:30(プラザB1開館時間)
明日を担う若い才能の発掘と応援をするデザインとアートのコンペティション「TOKYO MIDTOWN AWARD」。
2019年度アートコンペ受賞作家6組が本展覧会のために制作した、インスタレーションや絵画などの最新作がプラザB1に登場します。また六本木アートナイト2020では参加作家による特別プログラムを実施予定です。
今注目の若手作家の才能と個性あふれる作品を、ぜひお楽しみください。
- 料金
- 無料
- 場所
- プラザB1 メトロアベニュー
- 主催
- 東京ミッドタウン
作品・作家紹介


捏造/創造古屋 崇久
私たちが生産する莫大な量のモノたちは、何万年も後世に残ったとしても、その使い方や目的が伝わるか分かりません。ある粘土像をめぐる考察を作品化することで、つい昨年のことすら分からなくなっているかもしれない人間の姿を浮かび上がらせます。
見どころポイント
考古学資料館の展示物のように、長い時間を経て後世に残るモノと記憶の関係を作品として提示します。

- 1991年生まれ。山梨県山梨市出身、東京都青梅市在住。
- 2014年
- 明星大学 造形芸術学部 造形芸術学科 卒業
- 2016年、2017年
- 「六甲ミーツ・アート芸術散歩」(六甲山観光株式会社、阪神電気鉄道株式会社/兵庫)
- 2015年、2017年
- 「中之条ビエンナーレ」(中之条ビエンナーレ実行委員会/群馬)
- 2018年 - 2019年
- 「ストレスの形」(株式会社ステッチ/東京)

ダイオウイカ屏風宮内 裕賀
ダイオウイカは地球最大級の無脊椎動物です。深海に生息していて、未だ不明なことの多い生態の研究が進められています。超常現象のような存在で、畏怖さえ感じる生物。冷凍保存されていたダイオウイカに出会い、味覚と視覚と触覚と嗅覚と聴覚で得た情報を表現します。
見どころポイント
実物のダイオウイカの貴重なイカ墨を画材に加工して描く屏風です。生きた個体を目撃されることはほとんどない、謎に包まれた生物の迫力を感じていただければと思います。

- 1985年生まれ。鹿児島県大隅半島出身、鹿児島県鹿児島市在住。
- 2007年
- タラデザイン専門学校 造形美術科 卒業
- 2019年
- 第22回 岡本太郎現代芸術賞 入選
- 2019年
- TOKYO MIDTOWN AWARD 2019 アートコンペ 準グランプリ

果ての青、フォルモサの赤杉原 信幸×中村 綾花
アイスランドで出会った凍えるように深い青の貝殻と、「フォルモサ(美麗島)」とも呼ばれる台湾で撮影した記録写真を用いて、2つの島を「船」に見立てた作品を制作します。旅に暮らす作家の出会った土地の声を東京ミッドタウンへと運ぶ作品です。
※Asian Cultural Councilとスカンジナビア・ニッポン ササカワ財団の助成によるリサーチを通して制作。
見どころポイント
「世界の果ての色」のようなアイスランドの貝殻の青と、台湾の原住民の衣装の赤という、2つの島からすくいあげた美術と民俗学の対比を見出すことができます。

- 杉原 信幸:1980年生まれ。長野県長野市出身、長野県大町市在住。
- 2005年
- 東京藝術大学 美術学部 絵画科油画専攻 卒業
- 2007年
- 東京藝術大学大学院 絵画科油画専攻 修了
- 中村 綾花:1982年生まれ。沖縄県名護市出身、長野県大町市在住。
- 2004年
- 信州大学 農学部 卒業
- 2019年
- 「成龍湿地国際環境芸術祭2019」(觀樹教育基金會/雲林県[台湾])
- 2019年
- 「紀の国トレイナート2019」(紀の国トレイナート実行委員会/和歌山)

walk in progress井原 宏蕗
ミミズは、石などの無機物を体内で砕き、排泄行為を通して土という有機物にすることができます。ミミズが排泄した生の糞塚と、それを焼成して陶にした糞塚を対比させる作品を通じて、有機物と無機物が循環する生態系と人間の関わりについて考えます。
見どころポイント
展示最終日の前夜には、作品を床面として、その上を歩いて糞塚を「土に戻す」ことで、歩く行為とミミズが行う行為をつなぐパフォーマンスを行います。

- 1988年大阪府生まれ。東京都小平市出身、東京都在住。
- 2011年
- 多摩美術大学 美術学部 彫刻学科 卒業
- 2013年
- 東京藝術大学大学院 美術研究科 彫刻修了
- 2017年
- 平成29年度 ポーラ美術振興財団在外研修員としてイタリアにて研修
- 2017年
- 第20回 岡本太郎現代芸術賞「岡本敏子賞」
- 2019年
- TOKYO MIDTOWN AWARD 2019 アートコンペ グランプリ

Bug report盛 圭太
糸による線を用いたドローイングは、下図がないままここで描かれました。作画中に生まれる糸の絡みや切断は、システムの中にある様々な「バグ」の存在を暗示し、社会や制度の構造のあり方について問いかけます。
見どころポイント
鉛筆やペンの線とは異なる、糸による線が作り出すドローイングを、何が描かれているのか想像を膨らませながらご覧ください。

- 1981年生まれ。北海道札幌市出身、フランス・パリ在住。
- 2004年
- 多摩美術大学 美術学部 彫刻科諸材料専攻 卒業
- 2011年
- パリ第VIII大学大学院 美術研究科先端芸術 修了
- 2016年
- 「Walk the line-New Paths in Drawing」(ヴォルフスブルグ現代美術館/ヴォルフスブルグ[ドイツ])
- 2017年
- 「Strings」(ドローイング・ラボ・パリ/パリ[フランス])
- 2018年
- 「未来を担う美術家たち20th DOMANI・明日展」(国立新美術館/東京)
- 2020年
- 「ドローイングの可能性」(東京都現代美術館/東京)

違和感の所在古屋 真美
窓辺に吊るしたままの衣服を見ると、身体をどこかに置いてきてしまったようで、不安になる。生活の中に感じる歓びや痛みを、版に起こして刷りとった「衣服」を揺れ動くように展示することで表現します。
見どころポイント
ハンガーに吊るされた作品は、人の動きや空気の流れによって揺れ動きます。見る人の動きで見え方の変わる作品を体感してみてください。

- 1994年生まれ。山梨県韮崎市出身、東京都小平市在住。
- 2018年
- 武蔵野美術大学 造形学部 卒業
- 2020年
- 武蔵野美術大学 大学院 修了
- 2018年
- 「International lithography days 」(MÜnchner KÜnstlerhaus/ミュンヘン[ドイツ])
- 2019年
- 「第44回全国大学版画展」 (町田市立国際版画美術館/東京)
