• Tokyo Midtown Awardとは?
  • アートコンペ
  • デザインコンペ
  • アワードニュース
  • これまでの受賞者の声
Tokyo Midtown Award 2010 結果発表

Tokyo Midtown Award 2010 結果発表

受賞結果

その他の年度の受賞作

動画

  • アワードビデオ

ブログ

  • スタッフブログ

Tokyo Midtown Award 2010 アートコンペ結果発表

概要

テーマ JAPAN VALUE(新しい日本の価値・感性・才能)~ガラスケースへの挑戦~
審査員 児島やよい、清水敏男、土屋公雄、中山ダイスケ、八谷和彦
グランプリ(賞金100万円)───1点
準グランプリ(賞金50万円)───1点
佳作(賞金30万円) ─── 2点
応募期間 2010年6月1日(火)~6月30日(水)

受賞作

春夏秋冬東京動画絵巻

グランプリ(賞金100万円)

東京ミッドタウン・オーディエンス賞

【受賞者】
きのした がく、アニメーション作家
32歳、東京都出身・在住

【受賞作】
春夏秋冬東京動画絵巻

きのした がく

4つの場面からなるアニメーション作品。現代日本における春夏秋冬の世相が表現されています。誰にでもある日常的なシーンが捉えている作品。しかしどこかなつかしいような体験は、まるで時空を超えて存在する日本の原風景との出会いかもしれません。

あのなる木

準グランプリ(賞金50万円)

【受賞者】
牧野永美子、彫刻家、24歳
東京都出身・在住
山崎裕治、大学院生、24歳
広島県出身・神奈川県在住

【受賞作】
あのなる木

牧野永美子 山崎裕治

彫刻によるインスタレーション作品。目の前に飛び込んでくるのは大きな"あ"のなる木です。その足元には愛くるしい羊の群れが列をなして歩いてゆきます。"あ"のなる木とは「あっ」という閃きの瞬間を表しています。よくみると羊の足は人間の足、みな下を向いて歩いています。群れの中の1匹が空をみやげて何かに気付いた羊がいます。"あ"のなる瞬間の感動を道行く人々とも共有できたら」という作者の意図が込められています。

es.kei.wai
機材提供・設置協力 シャープ株式会社 シャープシステム プロダクト株式会社

佳作(賞金30万円)

【受賞者】
石山和広、アーティスト、29歳
山形県出身・東京都在住

【受賞作】
es.kei.wai

石山和広

映像作品。肉眼では決して捉える事のない空のイメージが目の前に広がります。それはまるで、空という名前を知る前に見たありありとした空。あるいは、初めて空に魅せられた瞬間、見る人の内面にも心打つ作品。目の前に広がる空が別のものに見えた瞬間、空が特別な存在となるでしょう。

その先にあるもの

佳作(賞金30万円)

【受賞者】
井口雄介、アーティスト /
大学院博士課程、26歳、
カナダ国出身・東京都在住

【受賞作】
その先にあるもの

井口雄介

虹によるインスタレーション作品。ガラスケースの中に浮かび上がった虹色の光の輪。鑑賞者の見る位置によってその表情を変化させ、思わず立ち止まってしまいます。その不思議な空間には現代社会のスピードとはあきらかに異なった時間が流れています。

審査員コメント

児島やよい
児島やよい(フリーランス・キュレーター/ライター)
昨年にも増してレベルが高く、表現メディアも多様になり、楽しい審査だった。が、ガラスケース、通路、という条件はやはり厳しく、そこへの挑戦は容易ではないことも、審査の難しさとともに再認識させられた。最終審査の4作品は、映像と、モノとしての力との対比が興味深い展開となった。全体に、インスタレーションの意識や技術をもっと高めて欲しいところだが、結果的には、自分の良さをのびのびと発揮できた作品が、力を得ている。
清水敏男
清水敏男(東京ミッドタウンアートワークディレクター / 学習院女子大学教授)
本年のアワードは応募用紙を見ただけで、かなりレベルが高くなったことを実感した。継続は力である。多くの応募者のなかから絞り込み、プレゼンテーションをへて展示にいたった各作品は、どれも意欲的で、若いアーティストを支援するアワードの趣旨にそったものとなった。人通りの多いなかでどれだけ視線をひきつけられるかというのが「ガラスケースへの挑戦」であり、そしておおむね成功している。来年以降も大きな期待を寄せたい。
土屋公雄
土屋公雄(彫刻家 / 愛知県立芸術大学大学院教授)
2010年ミッドタウンアワードへの応募総数は357点、そこから10点が一次審査を通過、その中から4作品が二次審査で絞り込まれた。すでに一次審査に残った作品群は、それぞれが独自な世界観を持つ甲乙付け難い作品であり、このことは公開審査においても明白であったと思う。さらに今回の入選作品は、映像、彫刻インスタレーション、アニメーション、メディアアートと表現がバラエティーに富んでおり、プラザ地下通路を行き交うギャラリーには、現代アートを多様に楽しんでいただけることだろう。
中山ダイスケ
中山ダイスケ(アーティスト / 東北芸術工科大学教授)
今年は映像作品2点と、光を使ったインスタレーション、立体作品というラインナップでしたが、それぞれの展示ケースから発せられる声も様々でした。グランプリのきのしたさんの作品は巧みに構成された四枚の季節の東京が小ぶりなモニターに映し出されています。決して大声の表現ではありませんが、かえって素朴な味を生み出していました。準グランプリの牧野さんの羊たちとともに、今の日本に大切な気づきをもたらしてくれた入賞作でした。
八谷和彦
八谷和彦(メディア・アーティスト)
今回は3回目にしてはじめてアニメーション作品がグランプリを受賞した。実は、インスタレーションとしての完成度などについて審査委員の間で議論があったのだが、今回は完成度よりは作家の姿勢や内容、可能性を重視する、という方向で決着した。ともあれ、厳しい条件の中、チャレンジングな作品に挑戦し、きちんと完成させた4組の入賞作家に対しては、最大限の感謝を捧げたい。本当にご苦労さまでした。ありがとう。あなたたちの作品が多くの観客の心に届きます様に。

審査風景

審査風景

総括

アートコンペは東京ミッドタウンのコンセプトである「JAPAN VALUE(新しい日本の価値・感性・才能)~ガラスケースへの挑戦~」をテーマに作品を募集し、総計357名(組)からの応募がありました(応募条件は39歳以下、かつ1名(組)1作品案まで)。様々なジャンルのユニークな作品を、「コンセプト」「通路ガラスケースの場所性」「芸術性」「現実性」「独創性」を審査基準に審査を実施しました。5人の審査員が議論をした結果、一次審査、二次審査を経て4作品の入選者を選出しました。今回は昨年に引き続きインスタレーション作品の応募が多い中、メディアアートの作品の応募が増加したのが特徴でした。また、応募作品のレベルが年々アップしています。これは、1次審査通過者が8名から10名と増加したことからもうかがいしれます。2次審査通過者の4名には制作補助金100万円が支給され、10月12日よりプラザB1Fメトロアベニューのガラスケース内にて作品の公開制作を実施。10月20日(水)の最終審査により各賞が決定しました。ご応募いただきました全ての皆様にお礼申しあげます。

協力
TOSHIO SHIMIZU ART OFFICE(http://www.shimizuoffice.com/
ページの先頭へ戻る