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Tokyo Midtown Award 2011 結果発表

Tokyo Midtown Award 2011 結果発表

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Tokyo Midtown Award 2011 デザインコンペ結果発表

概要

テーマ 「5」
審査員 小山 薫堂、佐藤 卓、柴田 文江、原 研哉、水野 学
グランプリ(賞金100万円)─── 1点
準グランプリ(賞金50万円) ─── 1点
優秀賞(賞金30万円)─── 1点
審査員特別賞(賞金5万円)─── 5点
東京ミッドタウン特別賞(賞金5万円)─── 1点
※審査は東京ミッドタウンマネジメント(株)が行いました。
応募期間 2011年7月5日(火)~8月5日(金)

受賞作

グランプリ(賞金100万円)

【受賞者】
藤本 聖二 広島県出身

【受賞作】
縁起のいい豚貯金

藤本 聖二

普段から財布の中に1枚は5円玉を残しておきたいという意識が自分の中ではありました。「ごえん」という響きに見通しのいい穴とあの色、日本人にとって縁起のいいものの象徴であるかのようなアイテムです。そんな5円玉とさらに重ねて縁起をよくしてくれる50円玉を貯えることでできる豚は、将来の生活を楽にしてくれるほどにはなりませんが、日々の生活を少し前向きにしてくれます。

おやゆび

準グランプリ(賞金50万円)

【受賞者】
椿本 恵介 埼玉県出身

【受賞作】
おやゆび

椿本 恵介

親指一本分の優しさと温もりをもつフォーク。
食事を楽しむことができ、乗せた食べ物を支えることもできる。
現代では、人の関わりが見えにくい都会で、食物は人の手で育てられ、運ばれ、調理されていることを忘れがちになる。このフォークは、食事をすることで人の手によって食文化が支えられていることを優しく教えてくれる。単なる消費者ではなく、生活者として食生活を送ることができたら、日々の生活をより深く楽しむことが出来るだろう。

5の抱きまくら

優秀賞(賞金30万円)

【受賞者】
中谷仁美 大阪府出身

【受賞作】
5の抱きまくら

中谷仁美

5の形を生かした抱き枕です。

ゴメンバコ

小山薫堂賞(賞金5万円)

【受賞者】
pluth
高木剛 東京都出身
橋村瞳 東京都出身

【受賞作】
ゴメンバコ

高木剛 橋村瞳

今、私たちは、謝ることをつい簡単に済ませてしまいがち。電話やメールでの簡易的・形式的な謝り方が溢れ、直接会って心をこめて謝る気持ちが麻痺してきています。そこで、誰かに何かを謝りたいときに「ごめんね」を直接心をこめて伝えに行く"きっかけ"を生み出したいと考えました。このゴメンバコは、ふたりで再び笑いあうための"きっかけ"です。

ごめんたい

佐藤卓賞(賞金5万円)
東京ミッドタウン・オーディエンス賞

【受賞者】
伊藤里実 青森県出身

【受賞作】
ごめんたい

伊藤里実

明太子5種類セット。5面体(ごめんたい)のケースに入ってます。謝罪したい相手に向けて、襟を正し、素直な気持ちで、「ごめんたい・・」と、手渡しましょう。
その潔さと、美味しい明太子で、思わず許してしまうでしょう。

ダイヤモンド砂糖

柴田文江賞(賞金5万円)

【受賞者】
ninkimono!
今津 康夫 山口県出身
菅野 亘 兵庫県出身

【受賞作】
ダイヤモンド砂糖

今津 康夫 菅野 亘

角砂糖の重さは一般的には5gだそうで、この5gにミッドタウンの5周年をかけて5角形のダイヤモンドカットを施したメモリアルな砂糖をデザインしました。カラット計算でいうと25カラット相当と成るこの世界一甘いダイヤモンド。この白く甘いダイヤを添えることで六本木に憩う皆様の時間がいつもより少しだけ甘く輝くひとときとなれば幸甚の至りです。

おもいぶみ

原研哉賞(賞金5万円)

【受賞者】
三山
田島 大成 富山県出身
森山 隆史 岡山県出身
篠崎 健吾 栃木県出身

【受賞作】
おもいぶみ

田島 大成 森山 隆史 篠崎 健吾

1枚に5つの文字しか書けない手紙。
本当に伝えたいことは、だいたい5文字。
「ありがとう」「 ごめんね。」「おめでとう」など。
言葉を吟味し、相手を思い、自分の字で丁寧に書き記す。日々の暮らしのなかで言い忘れた言葉、本当の気持ちをたいせつな人に伝える手紙。

4+ ~子どものための包帯~

水野学賞(5万円)

【受賞者】
朝比奈 信弘 神奈川県出身
澤田 翔平 神奈川県出身
佐々木 辰憲 香川県出身

【受賞作】
4+ ~子どものための包帯~

朝比奈 信弘 澤田 翔平 佐々木 辰憲

包帯には「怪我」というイメージが定着しているため、包帯を巻いているだけで、周囲の人は「怪我人」として認識する。子どもの感受性は高い。包帯を見ると大人以上に「怖い・痛い」感情を連想してしまい、心にストレスを与えているのではないか。 怪我や疾患で包帯を巻くことを余儀なくされる子どもたちのストレスを少しでも和らげるため「四肢のケア」に「心のケア」をプラスして、子どものための包帯4+をデザインした。

東京ミッドタウン特別賞(5万円)

【受賞者】
浅木翔 神奈川県出身
長砂佐紀子 奈良県出身

【受賞作】
節電球

浅木翔 長砂佐紀子

節電球は、節電を呼びかけるための、5時間分のロウソクです。ロウソクを電球の形にすることで「電気の替わりにロウソクを」という意識を生み出します。
また5時間という時間設定をすることで、節電時間を視覚的に感じることができます。小さな灯りが消えるまでの5時間。日本のことを想う素敵な時をお過ごしください。

審査員コメント

小山 薫堂
小山 薫堂(放送作家/東北芸術工科大学教授)
ミッドタウン5周年にちなんで出された「5」というテーマ。主催者側の一方的な都合で出されたこのテーマが果たしてどこまで広がるのか?実は僕自身、疑問を抱きながら審査に臨んだのですが・・・いい意味で裏切られました。
「正」「5本の指」「五大陸」「ご縁」「ごめん」「さしすせそという5つの調味料」「合格」などなど、世の中にはこんなにたくさんの「5」が溢れていることに気づかされました。
一流のデザイナーにはアイデアを発想する力が必要です。けれどもアイデアがデザイン力を越えてしまうと、その形は死んでしまう。
アイデアとデザイン・・・その絶妙のバランスが、美しい形を生み出すのだと今回の審査を通して改めて実感させられました。
とにかく、今回の審査は今までの中で一番面白かった。みなさんに拍手を送ります。そして「5」というテーマにケチをつけてしまったことを、ミッドタウンに謝ります。開業5周年、おめでとうございます!
佐藤 卓
佐藤 卓(グラフィックデザイナー )
このコンペは、選出された作品の中から、商品として成立しそうな物を製品化することを前提にしたユニークなコンペです。つまり作品には、まず一見して人を引きつける魅力的なアイデアが必要になります。そしてさらにデザインの良し悪しがあって、その上で商品化した時に売れそうかどうかという視点でも審査されます。はっきり言って、いいデザインが売れるとは限りません。そもそも、いいデザインとは何を指して言うのかというやや難しい問題がそこには潜んでいますが、このコンペはそういう難しいことはちょっと抜きにして、「これ面白いんじゃない?」という直感で、たぶん審査員のみなさんが審査していると思います。そこが、他のコンペと違うユニークなところかもしれません。それにしても今年も、まったく同じアイデアの作品がいくつも出品されていました。本人達はきっと、自分だけの天才的なアイデアだと思って応募してきていると思いますが、実はみんなが思いつくことって、けっこうあるわけですね。私も普段から気をつけたいと思います(笑)。
柴田 文江
柴田 文江(インダストリアルデザイナー)
これといって何か問題を解決しようと言うわけでもなく、大きな社会性を備えているわけでもないけれど、ここにあるのは紛れもなくデザインだ。暮らしの中のやすらぎ、使う度に感じる楽しさ、時間を誰かと共有する喜び、そんなポジティブなメッセージを発信しつづけることもデザインのひとつの役割だからだ。
今年は、テーマ「5」の縛りの中で苦労している様子が多く見られて興味深かった。何かを発想する時には、本題と必ず全く関係の無い事象がひらめきにつながることがあり、そのきっかけにテーマ「5」を取り込めた作品が上位に残ったように感じた。
原 研哉
原 研哉(グラフィックデザイナー)
「5」というテーマを前提に選考を重ねたわけだが、製品になって店頭に並んだ商品は「5」というテーマから切り離された存在になる。確かに、ミッドタウン5周年の記念商品という位置づけなのだろうが、できれば「5」から自立してもその魅力が持続するものが賞にふさわしいのではないかと思った。
そういう意味ではグランプリも準グランプリも「5」にちなんではいるものの「5」から自立しても、素敵な商品になってくれるのではないかと思う。この賞も4回目になるが、他のデザイン賞にはない、のびのびとした作品に触れる事ができて、気持の晴れる審査会であった。
水野 学
水野 学(アートディレクター)
2011年3月11日(金)に発生した東北地方太平洋沖地震により、被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。今まで築いてきたものが、一瞬にしてゼロに押し戻されてしまうような大災害がこの日本を襲いました。この未曾有の被害を経験した私たちが今やるべきことは、「つくる」こと。人類は太古の昔よりモノを「つくる」ことで新しい文明を拓いてきました。新しくモノを「つくる」こと、それこそがデザイン。この年に、デザインのコンペティションが行われ、たくさんの応募があったことは、この国にとって一つの希望になると言っても過言ではないはずです。受賞者の皆様、残念ながら受賞を逃した皆様、一緒にこの国をつくり続けていきましょう。

審査風景

審査風景

総括

デザインコンペは、来春東京ミッドタウンが5周年を迎えるにあたり、「5」をテーマに作品を募集し、1,161作品の応募がありました。審査会では「デザイン力」「提案(プレゼンテーション)力」、「テーマの理解力」、「消費者ニーズの理解力」、「商品化の可能性」を基準に、5人の審査員が応募シート(プレゼンテーションシート)を審査。第一部で入賞候補の選出を行い、第二部で論議を重ね、「グランプリ」1作品、「準グランプリ」1作品、「優秀賞」1作品、審査員各自が選んだ「審査員特別賞」を5作品選出し、計8作品が受賞しました。また、今回特別に東京ミッドタウンマネジメント㈱が審査員となり、「東京ミッドタウン特別賞」を設けました。同賞を受賞した「節電球」は、東京ミッドタウンの5周年の際にノベルティとして配布を予定しています。
東日本大震災の影響を受けた作品提案も多く、その中でも「5」というテーマをすがすがしく解釈し、アウトプットまで完成度が高かった作品が選出された結果となりました。今後、入賞作品については、商品化の可能性を探っていきますが、商品化検討のプロセスを通じて、東京ミッドタウンがものづくりの現場とデザイナーをつないでいき、それぞれがより意味のある形で何かを学べる機会を提供できれば、と思います。
本コンペのスタイルであるプレゼンシート1枚での勝負は、自由である一方、1枚で表現する難しさがあります。今回入賞された応募者のシートを是非展覧会会場でご覧いただければと思います。ご応募いただいた全ての皆さま、今回はチャレンジしてくださり、ありがとうございました。

HP上の受賞作の作品写真は全て、受賞決定後に受賞者自身により制作頂いた模型を主催者が撮影したものです。審査の対象となったプレゼンシート内容とは異なります。各プレゼンシートは期間中展示スペースにてご覧いただけます。

協力
東京ミッドタウン・デザインハブ(http://www.designhub.jp/
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