TOKYO MIDTOWN AGED 10 YEARS

川上 典李子

21_21 DESIGN SIGHT アソシエイトディレクター

TOKYO MIDTOWN 10周年特別インタビューキーパーソンが語る 過去・現在・未来

この10年は、世の中に遍在するデザインの価値と楽しさを伝えた刺激的な時間。

川上 典李子 21_21 DESIGN SIGHT アソシエイトディレクター
川上典李子

かつてないデザイン専門施設として、10年前に開館した21_21 DESIGN SIGHT。衣服の三宅一生、プロダクトの深澤直人、グラフィックの佐藤卓という第一線のデザイナーがディレクターとなり、34回の展覧会を催してきた。川上典李子さんは当初から、ディレクターとともに一連の企画に携わってきた。
「開館前から皆でヘルメットをかぶって工事中の現場を訪ねたりしました。デザインについては、枠にはめず、広い可能性を求めて動きましょうと、三宅さんから最初に言われたのを覚えています。当時から現在まで月一度のペースで行っている、ディレクター4人でのディスカッションは、驚きと発見の連続で毎回ドキドキが止まらない時間です」と川上さん。単に優れたデザインを並べるのではなく、デザインとして意識されにくいものも対象として、身近なところから世界の見方を変える。21_21 DESIGN SIGHTは、そんな姿勢で多くの人々を巻き込んできた。

2013年の「デザインあ展」
2013年の「デザインあ展」は22万人以上が来場。
Photo: 吉村昌也
「ギャラリー3」※写真はイメージ ©安藤忠雄建築研究所
今年併設される「ギャラリー3」※写真はイメージ ©安藤忠雄建築研究所

なかでも多くの来場者を集めたのは、デザインマインドをテーマにした「デザインあ展」。
「公園で子供たちが楽しくて、つい大声で叫んでしまう。そんな展覧会を目指しました。大騒ぎするお子さんをお連れのお母様が、私たちが来てもいいんですね、と笑顔で話しているのを見たときは嬉しかったですね」

「ギャラリー3」※写真はイメージ ©安藤忠雄建築研究所
世界の変化を反映して、多岐にわたるデザインの現在形を捉えた2014年「活動のデザイン展」も大きな話題となった企画。
Photo: 吉村昌也

既存のミュージアムとは違う楽しさと活気にあふれる展示は、連日、行列ができるほどの盛況だった。
「ミッドタウン・ガーデンというロケーションも、大きなポイントだと思います。公園は想像力を広げやすい、思考の余白のような場所。この10年で、ここがそういう場所としてみなさんの意識にも定着してきたと思います」
今年は新たに「ギャラリー3」が併設され、今までにない切り口の展示も始まる。その活動は未来に向け、さらに拡張していく。

PROFILE

川上 典李子
21_21 DESIGN SIGHTアソシエイトディレクター

1986年からデザイン誌『AXIS』の編集にかかわり、1994年に独立してジャーナリストやエディターとして活動。国内外でデザイン展の監修や講演なども行う。

21_21 DESIGN SIGHT
http://www.2121designsight.jp/

Photo: Setsuo Sugiyama
Interview: Takahiro Tsuchida

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