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Tokyo Midtown Award 2009 結果発表

Tokyo Midtown Award 2009 結果発表

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Tokyo Midtown Award 2009 デザインコンペ結果発表

概要

テーマ Japanese New Gift 日本の新しい手みやげ
審査員 小山 薫堂、柴田 文江、内藤 廣、原 研哉、水野 学
[一般の部]
グランプリ(賞金100万円) ─── 1点
準グランプリ(賞金50万円) ─── 1点
[学生の部]
グランプリ(賞金50万円) ─── 1点
準グランプリ(賞金50万円) ─── 1点
[審査員特別賞]
賞金5万円 ─── 5点
応募期間 2009年5月7日(木)~7月13日(月)

受賞作

一般の部

チョンマゲ羊羹

グランプリ(賞金100万円)

【受賞者】
南 政宏 大阪府出身、滋賀在住

【受賞作】
チョンマゲ羊羹

南 政宏

日本では、人に何かお願いする時に、「~してチョンマゲ。」と、言う。特に、茶目っ気たっぷりに言うのが、この言い回しの良い所である。そんなチョンマゲをモチーフに羊羹をデザインした。「チョンマゲは武士にとって命の次に大切なものである」などと言いながら、この羊羹を渡すと、なお良いであろう。お願いがある場合はさらに効果的である。そんな、ニッポンならではの手みやげなのである。こんな武士の羊羹を買ってチョンマゲ。

笹船DISH

準グランプリ(賞金50万円)

【受賞者】
塩士 慈恵 
石川県出身、東京都在住

【受賞作】
笹船DISH

塩士 慈恵

日本料理の盛付けは、四季折々の草花をあしらう等、細部にまで手が施されています。世界の国々と比較しても極めて繊細で綺麗なため、日本旅行の際にその美しさに魅了された方も多いと思います。そこで、気軽に日本らしさを楽しめる「盛付けのアイテム」を考案しました。「笹船DISH」は、組み立て式の紙皿です。お好きなものを「笹船DISH」に盛付け日本らしさを楽しんでください。

学生の部

TOKYO MAKER

グランプリ(賞金50万円)
東京ミッドタウン・オーディエンス賞

【受賞者】
大野 恵利 東京都出身、在住

【受賞作】
TOKYO MAKER

大野 恵利

TOKYO MAKERは、東京の風景を形作る建造物や名所をモチーフにした付箋です。旅行の際、訪れた土地の風景はとても印象に刻まれるものだと感じます。遠近的に見える景色と、書籍に挟んでいく付箋の仕組みが似ていることから、東京の街並みを付箋に落とし込みました。これを書籍に挟むことで、遠近感のある、自分だけのオリジナルの東京を作ることができます。

EAT JAPAN Candy

準グランプリ(賞金30万円)

【受賞者】
田中 千尋 神奈川県出身、在住

【受賞作】
EAT JAPAN Candy

田中 千尋

日本全国47都道府県の名産や特産品を飴にしました。47種類の味があるので多人数で分け合い楽しみながら食べる事ができます。パッケージは、日の丸をイメージして紅白の2色を使用し、ちょっとしたお祝い事にも持って行く事ができるようなデザインにしました。会社の同僚や学校の友達、海外からのお客様などへのお土産として幅広く使う事ができます。

審査員特別賞

セッタクロック

小山 薫堂賞(賞金5万円)

【受賞者】
馬渕 晃 東京都出身、在住

【受賞作】
セッタクロック

馬渕 晃

雪駄は日本特有の履物で見た目も美しく海外へのお土産としても人気があります。しかし、日本の気候や風土に合せて作られたモノなので文化の異なる海外で実際に使用するのは難しいのが現状です。セッタクロックは雪駄を文字盤、鼻緒を針とした掛け時計です。新たな機能を加えることで日本の文化を新しいカタチで楽しんでもらえるようにしました。友人、知人、そしてこれからも長い付き合いになりそうな人へ「一緒に歩んでいこう」という意味を込めて渡したいお土産です。

Tape Cutter (Ishigaki)

柴田文江賞(賞金5万円)

【受賞者】
高木 義明 東京都出身、在住

【受賞作】
Tape Cutter (Ishigaki)

高木 義明

石垣に見立てたテープカッターです。石垣の上部1/3ほどが蓋部分となっており、蓋をはずすとテープカッターが現れる構造になっています。テープホルダー部には、四季を表わすアイコン(春=桜、夏=竹、秋=菊、冬=雪)が、型抜きされています。テープを使うたびに四季がクルクル巡ってきます。さらにオプションで和歌や家紋を印刷したテープを使うことで、ギフトや手紙等に和テイストの演出が可能です。

蕎麦結

内藤 廣賞(賞金5万円)

【受賞者】
加藤 寛之
岐阜県出身、東京都在住

【受賞作】
蕎麦結

加藤 寛之

木箱に包まれているのは、 「蕎麦・・の形をしたネクタイ」です。 蕎麦は日本を代表する食べ物でもあり、「粋」を感じる食べ物でもあります。 ビジネスシーンやカジュアルシーンの中に、ちょっとした「粋」を演出してみてはいかがでしょうか?少しくらい、気取った日があってもいいものですよね。

和柄あめ

原 研哉賞(賞金5万円)

【受賞者】
高山 真由美
栃木県出身、東京都在住
伊藤 裕平
千葉県出身、東京都在住

【受賞作】
和柄あめ

高山 真由美 伊藤 裕平

日本には、多くの和柄があります。それらは、四季のうつろいの中で感じられる自然の姿を、日本人特有の感覚で形象化したものです。その形を、世界中の誰からも愛される「あめ」でつくりました。海外の方が自分の国に帰っても、日本の和柄を目と舌で味わってもらいながら、日本でのおもいでを思い返してくれたら、嬉しいです。

マン額

水野 学賞(賞金5万円)

【受賞者】
鈴木 貴子 
長野県出身、東京都在住

【受賞作】
マン額

鈴木 貴子

日本の文化の一つになったマンガ。日本に来てくれた外国人の方々に、思い出の写真を帰国してからも楽しく飾ってもらえるよう、フォトフレームにマンガの背景(集中線、点描など)や吹き出しを施しました。旅先でのヒトやモノや食べ物との出会いは、緊張と感動の連続です。その感情の部分をこのフォトフレームで表現できたなら、それは単なる記念写真ではなく、旅のストーリーの一コマになると思いました。

審査員コメント

小山 薫堂
小山 薫堂(放送作家/東北芸術工科大学教授)
応募総数が去年を上回り、まるでマラソンをしているような非常に過酷な審査でしたが、今年もまた、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。素晴らしいアイデアの数々に埋もれるという幸せ・・・応募した全ての皆さんにまず感謝したいです。一方で感じたのが、日本というキーワードから生まれたモチーフのバリエーションの少なさです。相撲、寿司、侍、桜、富士山・・・と、去年同様のモチーフが数多く見受けられました。日本の魅力は、本当にこういうものだけでしょうか?日本という国を見つめ直し、この国の魅力を再発見することからデザインを始める・・・そういう工程の中から新しい何かが生まれてくるような気がします。
佐藤 卓
柴田 文江(インダストリアルデザイナー)
昨年と同様に、日本らしさについてわかりやすく表現された作品や、和風のアイコンと現代的なモノを掛け合わせたアイデアが多くみられた。そんな中で高い評価を得た作品のいくつかは、デザイン的な視点をもって「日本」を再構成していたように思える。私の場合は、最終的にモノとして「日本」のイメージが持っている要素を、デザインにまで昇華できたか否かを評価の基準とした。今後、製品化のプロセスの中で、リアリティーを深める方向にデザインの知恵を絞ってほしい。
柴田 文江
内藤 廣(建築家/東京大学大学院教授)
欲しいものがたくさんありました。世の中は少々行き詰まっているかに見えますが、デザインには世の中を明るく楽しくする力があるようです。気になったのは、「手みやげ」という本来なら幅の広いテーマに対して、答えの出し方が類型化していたことです。箸モノと相撲モノが今年の流行です。日の丸モノは定番になりつつあるようです。アイデアの出発点でもっとオリジナリティを模索すべきでしょう。そうでなければ、完成度の高さや洗練の度合いばかりを競うことになってしまいます。デザインの命は、やはり鮮度と自由さでしょう。このコンペが新しい才能の登竜門になることを願っています。
原 研哉
原 研哉(グラフィックデザイナー)
第一回目の結果が参考事例として機能しているせいか、明るい乾いた"笑い"をモチーフにした作品が増えた。気になったのは、「寿司」や「富士山」や「日の丸」などのお決まりの題材に発想が集中しがちで、おのずとアイデアの重複が目立っていた。
水野 学
水野 学(アートディレクター)
「いいものと変わったものは違う」という言葉を大切にしている。デザインというと、兎角変わったことをすることであると思われている節があるが、先日、「普通の普という字には、『並』と『日』の字が入っている」、つまり、お日様というものは誰にでも分け隔て無く降り注ぐものであり、実はそれが一番難しいことでもある、という、とても興味深い話を聞いた。デザインとはまさに「普」でなくてはならない。きっと今回受賞した作品や最終選考まで残った作品は、「普」だったのだろう。デザインという行為自体が、一日も早く「普」になることを願います。

審査風景

審査風景

総括

デザインコンペは、「Japanese New Gift 日本の新しい手みやげ」をテーマに作品を募集し、海外を含め、「一般の部」に788作品(応募者 600名(組))、「学生の部」に534作品(応募者465人 (組))、総計1,322作品(応募者1065名(組))と、昨年を220 作品も上回る応募がありました。審査会では「デザイン力」「提案(プレゼンテーション)力」、「テーマの理解力」、「消費者ニーズの理解力」、「商品化の可能性」を基準に、5人の審査員が応募シート(プレゼンテーションシート)を審査。第一部で入賞候補の選出を行い、第二部ではさらに論議を重ね、「一般の部」「学生の部」それぞれにつき、「グランプリ」各1作品、「準グランプリ」各1作品の計4作品を選出しました。審査員各自が選んだ「審査員特別賞」も計5作品選出しました。審査員からは「選外になったものでも欲しいものがたくさん」というコメントを頂いており、本年度のデザインコンペのレベルの高さを伺わせました。ご応募いただきました全ての皆様にお礼申しあげます。なお、東京ミッドタウンでは、今後受賞作品の商品化サポートを行い、新しい才能がここから羽ばたくのを応援していきます。

協力
東京ミッドタウン・デザインハブ(http://www.designhub.jp/
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