
~ こいのぼりコレクション ~
ハワイ在住アーティスト
Tokyo MidTown Awardと連携している、University of Hawai'i※所属の学生や卒業生のアーティスト。
※Art and Art History Department,University of Hawaiʻi at Mānoa
“Koinobori in Wonderland”
不思議な国のこいのぼり

“Makai to Mauka”
マカイ(海側)からマウカ(山側)へ

“Fish Flourish”
魚の繁栄

“Aloha Aina”
アロハ・アイナ

“Token of Life”
人生の象徴

“Nagareboshi”
流れ星

“Nordic Nature”
北欧の自然

“Darkness Slips into Light”
光に闇が滑り込む

“Koi-gami”
コイ-ガミ

“Journey to Dragon's Gate”
登竜門への旅

“Floral Legends”
花の伝説

“Sweet Memories”

“Untitled”
無題

“Pinenobori”
パインノボリ

Duran - “Alegría”
デュラン-喜び

“Honolulu to Tokyo”
ホノルルから東京へ

“Mālama ke Kalo”
タロイモを守ろう

“Dash, Dot, Daaash, Dt”
ダッシュ、ドット、ダーッシュ、Dt

“Koinobori in Wonderland”
不思議な国のこいのぼり

Amy Lowe/学生
Amy Lowe(エイミー・ロウ)は、ハワイ大学マノア校の学生で、機械工学とグラフィックデザインを学んでいます。
エイミーはハワイ島で生まれ育ち、ハワイで成長するうちに物語を読むことが大好きになりました。
彼女のこいのぼりは不思議の国のアリスに登場するキャラクターとシーンを表現しています。
たとえば、ハートの女王の護衛兵が魔法の森でアリスを探すシーンがあります。
帽子屋の帽子や、チェシャ猫の尻尾、三月ウサギの懐中時計といった隠れアイテムにより、こいのぼりを見る人はゲームをしているような感覚になります。
“Makai to Mauka”
マカイ(海側)からマウカ(山側)へ

Ana Bitter/学生
Ana Bitter(アナ・ビター)はハワイ島のヒロで育ちました。現在は、ハワイ大学マノア校の学士課程(美術)でグラフィックデザインを学んでいます。
彼女のこいのぼりのデザインは、ハワイ島の2つの地区を特徴付ける景色であると同時に子供の頃から記憶にあるヒロと火山を取り入れています。
こいのぼりの尾びれから頭まで、片方の面からもう一方の面まで視線を移動することで、ヒロ湾からリリウオカラニ公園にある日本庭園の東屋に進み、自然のままの熱帯雨林を経てさらに内陸へと足を伸ばし、最後に天文台が集まるマウナケアの頂上にいたる、マカイ(海側)からマウカ(山側)までの景色を順にたどることができます。
暖かな色調はハワイ島を連想させる赤味を帯びています。各場面を分割する線は地区の境界を表します。描かれた場所とその雰囲気はハワイ島で育ったアーティストの記憶の中で大切な意味を持ちます。
また、海から山頂までの旅は子供から大人への成長の旅を象徴しています。
“Fish Flourish”
魚の繁栄

Geoffrey Siu/グラフィックデザイナー・アーティスト
Geoffrey Siu(ジェフリー・シュウ)はハワイ州ホノルルのグラフィックデザイナーです。
直近の作品は、テキストを画像のように抽象化された図形として扱うエレガントなレタリングと華やかな装飾文字が中心となっています。
グラフィックデザイナー + アーティスト
geoffreysiu.com
インスタグラム:@itsgeoffrey
フレキシブルなペン先の付いたペンと羽ペンは、文字による見事なまでに有機的なイラストを生み出し、そこには何世紀もの伝統が感じられます。水をかき分け、優雅ななさざ波を立てながら進む魚のように、人の手が優雅に動いたかと思うと、飾り書きの輪や曲線により、活字に軽やかに装飾が施されます。「魚の飾り文字」は、装飾文字の技術を通じて、日本のコイの穏やかな性質や本質的な優美さを、西洋風の書道の伝統とイラストで表現しています。
“Aloha Aina”
アロハ・アイナ

Gina Antonoglou/学生
Gina Antonoglou(ジーナ・アントノグロウ)は、ハワイ大学マノア校のグラフィックデザイン学科で学士号(美術)の取得を目指しています。
ギリシャで生まれ、後にカリフォルニア州サンフランシスコに移住しました。
常に水とアウトドアを愛し、環境への意識を持ち続けてきました。
ハワイの文化には、大地と人々との間に深く分かちがたいきずながあります。
このきずなは「アロハ・アイナ」と呼ばれ、「大地を愛しリスペクトすると同時に大地に責任を持つ」という意味があります。
彼女のこいのぼりの片面には、遠く広がる雄大な海原と共に浜辺で波を楽しむサーファーと海水浴客が描かれています。
反対側には、渓谷を挟んで高くそびえる山々と息をのむような自然の風景を楽しむハイカーが描かれています。
今回のプロジェクトは、ジーナが持つベクターアートの技術にとって1つのチャレンジとなり、彼女はこれまで習熟してきたものとは異なる新たなスタイルのイラストを試すことになりました。
“Token of Life”
人生の象徴

Hailey Mock/学生
Hailey Mock(ヘイリー・モック)はカリフォルニア州のサンノゼで生まれ育ち、現在は最後の学期をハワイ大学マノア校で過ごしています。
彼女は学士課程(美術)のグラフィックデザイン学科を卒業する予定です。
子供時代を振り返ったとき、彼女の脳裏に浮かぶのは故郷のお盆祭りで家族と過ごしたひとときです。
ハワイと日本を結ぶ海を表現するために、着物の波の模様を使おうと思い付きました。
ヘイリーは、動物および動物がさまざまな文化で果たす役割に興味を持っています。
ホヌ(ウミガメ)とコイ(錦鯉)は長寿を象徴し、ハイビスカスと桜は命のはかなさと美しさを表します。
また、ハワイアンフィッシュフック(釣り針)とお守りは幸運の印です。ヘイリーのこいのぼりは、ハワイと日本の文化に基づく幸運、長寿、命の美しさのシンボルです。
“Nagareboshi”
流れ星

Hana Yoshihata/アーティスト
ハワイのケアラケクアで生まれたHana Yoshihata(ハナ・ヨシハタ)は、主にドローイング、ペインティングおよび版画といった表現手段に取り組んでいます。
2016年にハワイ大学マノア校の学士課程(美術)を優秀な成績で卒業しました。
hanayoshihata.com
ヨシハタの作品に大きな影響を与えているのは、ハワイ諸島固有の地形と自然現象、周囲の空と海、さらにはポリネシアン航海協会と共にホクレア号やヒキアナリア号のような伝統的カヌーで航海をしたときの体験です。
彼女はしばしば海水を採取して作品に取り入れることで、水とその採取地とのコラボレーションという形をとってきました。ヨシハタはオアフ島とハワイ島を行き来しながら生活し、作品を制作しています。
“Nordic Nature”
北欧の自然

Herman Joensson/学生
Herman Joensson(ヘルマン・イェンソン)は、ハワイ大学マノア校の学士課程(美術)でグラフィックデザインを学んでいます。
彼のこいのぼりのデザインは、自身が受け継いだスウェーデンの伝統とフィン・サーミ系ルーツからヒントを得ています。
これらはともにスウェーデンとフィンランドにまたがる広大な自然の風景と密接な関係があります。
スカンジナビアの人々にとって自然界は重要であり、そのことは清らかな水、良質な食物その他の栄養源への愛着に表れています。
自然の美しさにより、子供も大人もアウトドア活動とより健康的なライフスタイルを好むようになります。
ヘルマンのこいのぼりは、片面に北欧のベリー類をあしらい、もう一方の面は花をテーマとすることで、自然と密着した健康的な生活を提唱しています。
こいのぼりの模様はサーミ人の伝統的な織り模様がベースになっています。
“Darkness Slips into Light”
光に闇が滑り込む

Jared Kanoa/学生
Jared Kanoa(ジャレッド・カノア)は、現在、ハワイ大学マノア校でグラフィックデザインを専攻し、学士号(美術)の取得を目指しています。
ジャレッドはオアフ島で生まれ育ちました。
このたびのデザインプロジェクトのために、彼はイラスト技術を高め、ベクターアートの知識を深める必要がありました。
「He Po Uhe‘e i Ka Wawa(光に闇が滑り込む)」は、ハワイ創世記として知られるチャント「クムリポ」にある「創造」のコンセプトを基にデザインしました。
2,000行から成るオリつまりチャントでは、ハワイの生命は大地を起源とせず、すべて海から生まれたことになっています。生命は海底の闇から芽生えました。
最初の珊瑚のポリプの誕生をもって生命が生まれたのです。オリは生命の年代記です。
こいのぼりに描かれた画像には、一般に海の中の祖先を保護する霊界の守護神として描かれるヘエつまりタコや、最強のアウマクアつまり守護神であるマコつまりサメが含まれます。
チャントは、人間はハワイにやって来た移民ではなく、究極的には大地と海の子孫であるというジャレッドの信念を反映しています。
チャントとこいのぼりは、あたかも大切に世話をすべき祖父母であるかのような、大地と海に対する愛と尊敬の念を伝えようとしています。
マラマ・カ・アイナ - それは大地を大切にすれば、大地も自分たちを大切にしてくれるという意味です。
“Koi-gami”
コイ-ガミ

Kelly Norn/学生
Kelly Norn(ケリー・ノーン)は、ハワイ大学マノア校でグラフィックデザインを勉強する学士課程(美術)の学生です。
ワシントン州タコマで生まれ育ち、約12年前からハワイに在住しています。
彼女のこいのぼりのデザインは日本のペーパーアートである折り紙にちなんでいます。
その姿は、花柄に金色の輪郭線が入った折り紙を模しています。
こいのぼり全体のテーマは、コイ、ツル、花によって表現される幸運、幸福、長寿です。ツルは「幸せを運ぶ鳥」で、願うがかなうことの象徴とされています。
“Journey to Dragon's Gate”
登竜門への旅

Lauren Trangmar/アーティスト・デザイナー
ウェブサイト:laurentrangmar.com
Instagram:@laurentrangmar
このデザインは、中国および日本文化におけるコイの伝説からインスピレーションを得ています。伝説によると、龍門と呼ばれる滝を登ることのできたコイは、龍に姿を変え、悟りを開いて天に昇ったそうです。それ以来この滝は登龍門と呼ばれるようになったと言われています。コイは、その勇気、決断力、忍耐と努力により、自らの運命を全うしようとするなかで、どのような環境でも成功を収める能力の象徴となりました。
このデザインでは、流れに耐えて力強さを増しながら上流に向かうコイのウロコの上を急流が通り過ぎていきます。目的地に到達するまでのさまざまな成長段階には、ボタンやハスの花が描かれています。花々は、たゆみなき成長、幸運、英知、勇気、名誉、富、そして情熱を象徴しています。これらは、コイの伝説にちなむイメージとともに、子供が健康に暮らし立身出世できるよう、親がこいのぼりに込める願いでもあります。
“Floral Legends”
花の伝説

Lauren Yee/学生
Lauren Yee(ローレン・イェ)は、現在、ハワイ大学マノア校の学生で、学士課程(美術)のグラフィックデザイン学科を卒業しようとしています。
「花の伝説」には2つの異なるストーリーが込められています。
その1つは「オヒアレフア」という植物に関するものです。
ゴツゴツした樹皮と赤い羽毛のような花をつけるこの自生種はあちこちで見られますが、ハワイ島では火の神ペレの家の周囲に咲く花として知られています。
伝説によると、オヒアという名の男性とレフアという名の女性は恋人同士でしたが、ペレがその力で2人の仲を引き裂いてしまいました。
他の神々はこれを不憫に思い、ふたたび離れることのないように2人を木と花に変えたそうです。
白と紫の花は、ナウパカの花として知られています。
白いナウパカは海の近くに育ち、紫のナウパカは山の近くに育ちます。
これらの花は、ペレの嫉妬によって引き裂かれた恋人を表しています。
ローレンがこいのぼりにハワイの花の伝説を使うことにしたのは、物語が子供の想像力や学ぶ意欲を高めると考えたからです。
彼女は、成長過程でペレのような女神の伝説を聞くことで、自身が故郷と呼ぶ場所に根付く豊かな文化と歴史について学ぶ方法を知りました。
“Sweet Memories”

Lisa Chong/学生
Lisa Chong(リーサ・チョン)はハワイ大学マノア校の学生です。
現在は、グラフィックデザイン学科で学士号(美術)の取得を目指しています。
多くの人にとってノスタルジアとは、幸福感が蘇るような過去のできごと、記憶、感情によってしばしば引き起こされる、センチメンタルで何かを恋しく思う気持ちとして定義されます。
この考え方は、キャンディのようにシンプルでセンチメンタルな何かと結び付いたノスタルジアの心理的作用は、生涯にわたって続くことを示しています。
子供の頃リーサは、キャンディの楽しくて変化に富んだフレーバー、テーマ、色にいつも惹き付けられていたました。こいのぼりのデザインにもそれが反映されています。
キャンディが、さまざまな人、体験、感情を呼び起こすのは、キャンディがほんとんどいつも陶酔感や幸福感と結び付く何かのエッセンスの象徴になれるからです。
ひと言で言えば、「健やかな成長と立身出世への願い」というテーマに照らせば、1人の子供が人生を通じて成長し変わっていくためにスイートメモリーは不可欠なのです。
“Untitled”
無題

Marissa Eshima/アーティスト
アーティスト
http://www.mleshima.com
マリッサは作品の中でさまざまな形、色、テクスチャーをランダムに並べて試すことを楽しんでいます。
具体的なプランを立てずに、アクシデントや予期せぬ形を作品に取り込みながら作業を進めていきます。
そうすることで作品と現実がいかに似ているかを示し、失敗のようなものは存在せず、ただ視点が異なるだけという発想を探究していきます。
マリッサは、人生の複雑さや人間関係の微妙さへの回答として、こうしたランダムなマーキングを用いてシンプルな伝達手段を作ろうとしています。
デザインの意図:色、テクスチャー、形の探究
“Pinenobori”
パインノボリ

Max Kohara/学生
Max Kohara(マックス・コハラ)は、ハワイ大学マノア校で2016年に学び始め、グラフィックデザイン学科で学士号(美術)を取得しようとしています。
マックスの興味の対象はイラスト、グラフィックデザイン、建築など多岐にわたります。多くの人は、ハワイといえば、パイナップルを思い浮かべるかもしれません。
パイナップルはハワイの代表的なイメージとなり、飲み物、フルーツの盛り合わせ、個性豊かなデザートに使われてきました。
パイナップルは、甘いトロピカルフルーツが豊富に揃い、陽の光に恵まれた楽園としてのハワイを連想させるものとなりました。
ハワイにはまた、19世紀後半から20世紀半ばのほぼ全期間にわたるフルーツの長い歴史があります。
マックスは、アロハステート(ハワイ州)が誇るトロピカルフルーツを通じて、日本人やこいのぼりを見た人にアロハの精神が少しでも伝わることを願っています。
Duran - “Alegría”
デュラン-喜び

Micaela RobinsonDuran/学生
Micaela Robinson - Duran(ミカエラ・ロビンソン=デュラン)は、ハワイ大学マノア校の学士課程(美術)でグラフィックデザインを学ぶ学生です。
複数の人種の血を引く若者としてカリフォルニア北部で育ったミカエラは、自分自身のアイデンティティを見つけることに難しさを感じていました。
子供時代には、母親を通じてエクアドルの伝統を知ることができました。
広大なアマゾンの森林や、沿岸地方に点在する活気にあふれたカラフルな町の話を、母親からよく聞かされたものです。
幸運にも母親の故郷を訪ねることができ、刺激を受け、楽しく過ごした後で帰国するときは、いつももっと居たいと思ったものです。
このこいのぼりは、彼女の家族の伝統に対する敬意の証しであると同時に、エクアドルの文化を人々に知って欲しいという願いを表すものでもあります。
こいのぼりの片面にはエクアドルの大半を占める自然の美が描かれています。
もう一方の面には、レトロな雰囲気が漂うカラフルな町の景観や文化的習慣と共にエクアドルの都会的な側面が描かれています。
こいのぼりをデザインすることはとても楽しく、自身が受け継いだものを深く理解することにもつながりました。
このこいのぼりを見た人が美しい国、エクアドルのことを少しでも理解し、いつの日か訪れてくれることが彼女の願いです。
“Honolulu to Tokyo”
ホノルルから東京へ

Mylan Tran/学生
Mylan Tran(マイラン・トラン)は、ハワイ大学でグラフィックデザインを勉強する学士課程(美術)の学生です。
彼女はカリフォルニア州サンフランシスコで生まれ育ちました。
テンポの速い都市部で成長しながら、都会人としてのライフスタイルをこよなく愛し、その利点も承知しています。
しかし彼女は、おおらかで癒やされるようなハワイのライフスタイルもまた自分に合うと考えています。
彼女のこいのぼりのデザインは、東京とホノルルの風景をそれぞれこいのぼりの片面に描くことで、2種類のライフスタイルを対比させています。
“Mālama ke Kalo”
タロイモを守ろう

Napua Wang/学生
Napua Wang(ナプア・ワング)はハワイ大学マノア校の学生です。
現在は、グラフィックデザイン学科で学士号(美術)の取得を目指しています。
カロ(タロイモ)の伝統的な栽培風景を描いた彼女のこいのぼりは、「愛しい子供たちは植物と同じ」を意味する「He keiki aloha nā mea kanu」というハワイの格言からインスピレーションを得ています。
この格言は、子供たちにも植物にも世話、栄養、健康的な環境が必要との共通点を通じて、ハワイ文化における子供たちの重要性を強調しています。
“Dash, Dot, Daaash, Dt”
ダッシュ、ドット、ダーッシュ、Dt

Travis Sasaki/アーティスト・デザイナー
Travis(トラビス)は、室内建築、グラフィックデザイン、アートさらには写真とさまざまなプロジェクトを次々と手がけてきました。
自身のデザインおよびアートにおいて、トラビスは常にシンプルであることと驚きをもたらすことを目指しています。
ポジティブスペースとネガティブスペースでのエクササイズ、リズム、繰り返し、そしてグラフィックによる象徴的意味が与えられたウロコ