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Tokyo Midtown Award 2014 結果発表

Tokyo Midtown Award 2014 結果発表

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Tokyo Midtown Award 2014 デザインコンペ結果発表

概要

テーマ 「和える」
審査員 小山 薫堂、佐藤 卓、柴田 文江、原 研哉、水野 学
グランプリ(賞金100万円)─── 1点
準グランプリ(賞金50万円) ─── 1点
優秀賞(賞金30万円)─── 1点
審査員特別賞(賞金5万円)─── 5点
※グランプリ受賞者を、香港で行われるアジア最大のデザインイベント「Bussiness of Design Week」へご招待します。
応募期間 2014年7月18日(金)~8月19日(火)

受賞作

和網

グランプリ(賞金100万円)

【受賞者】
hitoe
榎本 大輔/福井県出身
横山 織恵/東京都出身

【受賞作】
和網

榎本 大輔/横山 織恵

魚やステーキ、野菜など毎日の食卓にあがる様々な焼き物に、彩りが感じられる模様が入ったらどうだろうか。味わいは、味覚だけでなく視覚でも感じるもの。日本ならではの和柄を焼き目にして和えることで、旬を楽しめたらいいなと思いました。普段と同じ食材でも、新たな味わいをつくり、個性的で美しい一品をお料理のレパートリーに加えられる、和の焼き網です。

鎧カッパ

準グランプリ(賞金50万円)

【受賞者】
85
毎熊 那々恵/長崎県出身
澤田 彩乃/東京都出身
杉山 理子/神奈川県出身
根津 唯/宮城県出身

【受賞作】
鎧カッパ

毎熊 那々恵/澤田 彩乃/杉山 理子/根津 唯

わんぱく盛りの子ども達に、雨にも負けず風にも負けず元気に外を走り回って欲しい。という思いを、勇ましく駆ける武士に重ねた、子ども用のレインコートです。これさえあれば雨の日だって元気にお外へ出陣できるはず!楽しい雨の時間を過ごして欲しいです。

優秀賞(賞金30万円)

【受賞者】
山本 悠平/石川県出身

【受賞作】
kokki

山本 悠平

世界共通で認識される4種類の国旗を形取った器です。
様々な国の料理を、様々な国の国旗に盛り付けることで、国境も文化も隔たりなく卓上で和えることができます。
混ぜ合わさることで、普段口にしている料理、あるいは普段気にしていない国のアイデンティティーを意識できるかもしれません。

審査員特別賞

小山薫堂賞(賞金5万円)

【受賞者】
遠藤 可奈子/福島県出身

【受賞作】
origami tale

遠藤 可奈子

「origami tale」は、折り紙と物語を和えた作品です。紙を折る事で、物語を追って展開していきます。紙という平面の物を折る事で立体へと変化させる。その変化の中に、いつもの折り紙とは違った驚きやわくわくした気持ちを感じてください。

HARMONACA

佐藤卓賞(賞金5万円)

【受賞者】
wunit design studio 橋本&松井
橋本 莉緒/石川県出身
松井 美名子/愛知県出身

【受賞作】
HARMONACA

橋本 莉緒/松井 美名子

日本の伝統の和菓子であるモナカ。皮と中身というシンプルな構造から広がる味の可能性は無限大。そんなモナカをハーモニカにしてみました。見て食べて、味というハーモニーを奏でてみてください。

婚鑑 -KONKAN-

柴田文江賞(賞金5万円)

【受賞者】
前田 紗希/愛知県出身

【受賞作】
婚鑑 -KONKAN-

前田 紗希

姓は自分の人生を表す大切な印です。
大好きな2人が結ばれ新姓になった時、旧姓も残せる印鑑をつくりました。2人の絆を目で感じられ、1つで2種類の判を押せるのでとてもスマート。通常の印鑑よりぐらつかず、しっかり押せます。
婚鑑は、パートナーとのいままでとこれからを和える印鑑です。

金継ぎ煎餅

原研哉賞(賞金5万円)

【受賞者】
泉 美菜子/神奈川県出身

【受賞作】
金継ぎ煎餅

泉 美菜子

陶磁器の補修技術である「金継ぎ」と、お米が原料のお菓子「煎餅」。日本に馴染み深いこの二つを「和える」ことで、割れてしまった欠片をもう一度継ぎ直したような煎餅を作った。
本来割って食べるはずのものが、既に美しく補修されている。元通り直すだけでなく、ものの価値をさらに高める金継ぎの特徴を生かした、ユーモアをまじえながらも上品に日本の魅力を伝えることができるお菓子である。

水野学賞(5万円)

【受賞者】
土屋 寛恭/長野県出身

【受賞作】
おみく枝

土屋 寛恭

「料理に小さな驚きをそえる。」
受験や部活を頑張る子どものお弁当に。おせちといった特別な料理に。誕生会などのパーティに。
1つの楊枝がちょっとした驚きを与えます。

審査員コメント

小山 薫堂
小山 薫堂(放送作家/東北芸術工科大学教授)
今回の「和える」というテーマは、Tokyo Midtown Award 史上最も考えやすいテーマだったのではないかと思う。なぜならば、発想とは既知と既知の掛け合わせから生まれることが多いからだ。全く新しいものを創作するのではなく、すでにあるものに違う要素を加えて新しいものを生み出す・・・これは日本人が最も得意とする創作スタイルではないだろうか。
 ただ、「和える」の解釈が広過ぎる故に、和えることの必然性に乏しいものが多く見られた。最後に来年のアドバイスを一つ!どんなテーマの時も毎年必ず出品されるのが、「蚊取り線香」と「カルタ」と「カレンダー」。この三つは、よほどの自信作でない限り、来年から出品しないほうがいいと思います。
佐藤 卓
佐藤 卓(グラフィックデザイナー )
「和える」というテーマは、近年のTokyo Midtown Awardのテーマの中でもなかなかいいテーマだったと思う。考えてみると、日本は様々なものを昔から和えてきた。中国から入ってきた漢字と、その後生まれたひらがなやカタカナを和えてきたし、洋風な料理を様々和えて「洋食」という日本ならではのジャンルもつくってきたし、食事の時は箸とフォークナイフの両方がテーブルに並ぶことも少なくない。外部から取り入れて、和えて独自のものに消化をするということが得意な国なのだ。ただ、Tokyo Midtown Awardのいいところは、その深い意味を持ったテーマに対して、どこまで親しみやすく楽しいものに仕上げられるかというセンスが問われるところだ。今年の受賞作品も、なかなか面白いものに決まった。今後、どれが商品化されるのかが楽しみだ。
柴田 文江
柴田 文江(プロダクトデザイナー/武蔵野美術大学教授)
今年もアイテムとしては多様な作品が集まりましたが、多くの作品が、日本的なモチーフを今の暮しに寄り添うモノに転化させた提案でした。私個人の目線としては、モチーフに留まらず技法や素材の特性を生かしてテーマに展開されたアイデアに面白さを感じました。また例年よりもビジュアル表現やレンダリング表現のレベルが高く、本コンペがデザイン学生をはじめプロのデザイナーの提案の場となりつつあることが見てとれ、来年以降のTokyo Midtown Awardに大きな期待が持てました。
原 研哉
原 研哉(グラフィックデザイナー/武蔵野美術大学教授)
「和える」というテーマに感心していた。「融合」とか「掛け合わせる」ではなく「和える」。この微妙な日本語のテーマは実にTokyo Midtown Award らしい。ただし、このデリケートな語感を持つ「和える」の答えを見つけるのは大変だったろう。結果として見事に的のまん中を射たようなアイデアが選ばれた。このアワードもしっかり個性を発揮できるようになった。
水野 学
水野 学(クリエイティブディレクター/慶応義塾大学特別招聘准教授)
時代は、大きな変革期を迎えている。インターネットを介した
さまざまなネットワークが隅々まで広がり、世界はとても近くなった。
新しい時代、未知の技術への扉が開いている。
しかし、人類はこれまでもこのような変化の時代を既に経験している。
その中でも最も大きな変革期を、仮に「Big evolution」と呼んでいる。
大航海時代と産業革命は、その代表例と言えよう。
これらの「Big evolution」が訪れ、大きな進歩が生まれると、
やがて人々は、それに抵抗するかの如く文化を求めてきた。
イタリアのルネサンスや日本の安土桃山時代、
イギリスで始まったアーツアンドクラフツ運動などがそれである。
人類は再び、新たな「Big evolution」の真っ只中にいる。
それに反するかのように、今後一層文化が求められ、
デザインの重要性はさらに高まると考えている。

審査風景

審査風景

総括

デザインコンペは、「和える」をテーマに作品を募集し、1,072作品の応募がありました。審査会では「デザイン力」「提案(プレゼンテーション)力」、「テーマの理解力」、「消費者ニーズの理解力」、「商品化の可能性」を基準に、5人の審査員が応募シート(プレゼンテーションシート)を審査。第一部で入賞候補の選出を行い、第二部で論議を重ね、「グランプリ」1作品、「準グランプリ」1作品、「優秀賞」1作品、審査員各自が選んだ「審査員特別賞」を5作品選出し、計8作品が受賞しました。

「和える」というテーマをうけて、「海苔」や「味噌」といった日本ならではの食材、お菓子などに新たなエッセンスを和えた提案、また、和えるため道具として「茶碗」「ボウル」「グラス」等のプロダクトでの提案を多く頂きました。昨年のグランプリの影響か、イベントについての提案も増加しました。そうした中で選ばれたグランプリは、意匠に和風が和えられているだけでなく、使うことで対象物にその意匠を和える(転写する)という焼き網の特性を活かした優れたものであると言えます。

これまでと同様に、入賞作品については、商品化の可能性を探っていきますが、商品化検討のプロセスを通じて、東京ミッドタウンがものづくりの現場とデザイナーをつないでいき、それぞれがより意味のある形で何かを学べる機会を提供できれば、と思います。

本コンペのスタイルであるプレゼンシート1枚での勝負は、自由である一方、1枚で表現する難しさがあります。今回入賞された応募者のシートを是非展示会場でご覧いただければと思います。ご応募いただいた全ての皆さま、今回はチャレンジしてくださり、ありがとうございました。

HP上の受賞作の作品写真は全て、受賞決定後に受賞者自身により制作頂いた模型を主催者が撮影したものです。審査の対象となったプレゼンシート内容とは異なります。各プレゼンシートは10月17日(金)~11月9日(日)の期間中展示スペースにてご覧いただけます。

協力
東京ミッドタウン・デザインハブ(http://www.designhub.jp/
アジアデザイン賞(DFAA)(http://www.dfaaward.com/2013/page/jp/index/
後援
Hong Kong Design Centre(http://www.hkdesigncentre.org/en/index.asp
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