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2018年8月13日Award News

【アートコンペ】最終審査に進む6作品が決定しました。

【アートコンペ】最終審査に進む6作品が決定しました! 【アートコンペ】最終審査に進む6作品が決定しました!

236点の全応募作品の中から、1次審査(書類審査)、2次審査(公開プレゼンテーション)を経て、最終審査に進む6作品が決定しました。

これらの6作品は実際に制作を行い、東京ミッドタウン「プラザB1」にて展示され、2018年10月9日(火)に行われる最終審査(実物審査)にて、グランプリ、準グランプリ、優秀賞が決定します。

各賞の発表は2018年10月19日(金)です。

最終審査に進む6作品 (作家名五十音順)

息を建てる/都市を植える
<作品名>
息を建てる/都市を植える
<作品コンセプト>
都市は新陳代謝をしている。時間とともに景観は変化し、私たちの過ごす時間や場に変化を与えてきた。しかし、最初から都市と位置付けられた土地はない。建築を建て、壊しを繰り返しながら、膨張した結果である。私は蒲公英の綿毛を植え、その新陳代謝を表現した。儚くも懸命に建つ最小の建築たち。ひいては都市である。壊れても、誰かが植えれば生まれ変わる。都市は誰のものでもなく、時間とともに更新され続けていくものなのだ。
青沼 優介
<作家名>
青沼 優介(アオヌマ ユウスケ)
<職業>
デザイナー、アーティスト
<所属、出身校>
2012年 武蔵野美術大学 造形学部工芸工業デザイン学科インテリア専攻卒業、
2016年 東京藝術大学大学院 美術研究科デザイン専攻修了

審査員コメント

息を吹きかけると飛んでいきそうな蒲公英の綿毛という繊細さが、東京ミッドタウンという場で、柔らかで軽やかながら存在感のあるものとなりそうです。作品のテーマである、「都市」についての考えをもっと深めてください。

時は建築家、民衆は石工
<作品名>
時は建築家、民衆は石工
<作品コンセプト>
何かに圧倒される感動に人々を引き込みたい。その世界から抜け出せず、包み込まれるような感覚を感じて欲しい。なぜなら、私たちはこの巨大な建築物と時間という存在と戦っていかなければいけないからだ。圧倒されたその瞬間、自分は自分という一人の人間だということを思い出せる。絵画がそこに存在している本当の意味を考え、今この時代を生きる私たちは何をしなければいけないのか、問いかける。
泉 里歩
<作家名>
泉 里歩(イズミ リホ)
<職業>
学生
<所属、出身校>
2018年 武蔵野美術大学 油絵学科卒業、同大学院在学

審査員コメント

2次審査では、提案作品以外の複数のドローイング、資料を見る機会を持てたことで、さらに興味を持ち、厚み・背景を垣間見ることができました。プレゼンテーションにて言葉で表現しきれなかった部分について、社会と自分を照らし合わせ、客観的に見つめることで見えてくることがあると思います。

Stand Up!
<作品名>
"Stand Up!"
<作品コンセプト>
"Stand Up!"は座ったままでいる犬の置物たちを立ち上がらせる試みです。一般的に流通している量産型の犬の置物は殆ど座ったポーズをしており、従順で健気なものとして存在しています。座った犬を立ち上がらせることがどのような意味を持つかは、作品をみる人によって様々ですが、私は、私たちを型にはめ、何者であるかということを強いる社会や、縛っている自分自身から解き放たれたいという思いで制作をしています。
高 瑞雪
<作家名>
髙 瑞雪(コウ ミユキ)
<職業>
彫刻家
<所属、出身校>
2018年 広島市立大学大学院 芸術学術研究科彫刻専攻修了

審査員コメント

立ち上げる、という要素をどこまでにするのかのバランスが非常に大切になってきます。不自由なものを自由にする作品が、結果不自由な形となってしまうこともあると思います。例えば装飾をどこまでするか、土台の見せ方、体数など、設置場所との関係性を含めて最終形態を考えてみてください。

星圖
<作品名>
星圖
<作品コンセプト>
都市に眠っている夜空を、ここ東京ミッドタウンに出現させる。

コンセプトは「意識への誘発」
都市の生活のなかで
星空は見えるだろうか。
現代都市での生活では
星空と共に生活している意識は薄れてしまった。
大きなビル、大量の灯り
都市が星空を吸収している。

この東京ミッドタウンで「星圖」を展示することは、都市が吸収している星空の存在を、人々の生活や意識に戻すことであると考える。
下村 奈那
<作家名>
下村 奈那(シモムラ ナナ)
<職業>
アーティスト
<所属、出身校>
2015年 東京藝術大学卒業
2017年 同大学大学院修了

審査員コメント

テーマと実際の作品が少し離れているところが気になりましたが、過去作やプレゼンから自身もそこに気づいていることがわかりました。もともとの作品にあった空白や、素材の緊張感を大切にしながら、今回提案したものに向き合い、与えられた空間に対して何がベストなのか、再考してみてください。

愛おもう屋台
<作品名>
愛おもう屋台
<作品コンセプト>
テーマは「愛」。愛というものを、私たちは身近に感じながらも深く考えずに日々を過ごしているのではないでしょうか。今回の作品では飴の量り売りの屋台の中に、200人以上の人々に書いていただいた「あなたにとっての愛とはなんですか?」という問いの答えを展示します。無料配布する飴を味わいながら、鑑賞者の方と共に、自分の根底にある愛というものを見つめる時間を生み出します。
田中 優菜
<作家名>
田中 優菜(タナカ ユウナ)
<職業>
学生
<所属、出身校>
広島市立大学 芸術学部デザイン工芸学科染織造形専攻在籍

審査員コメント

空間の難しさ、人とつながるために強制的に仕掛けていくことへの問いなど、一か月間の作品展示で実感することは多いと思います。自分と他者との関係性と「愛」について東京ミッドタウンという場で自身の作品を通じて考えるきっかけにしてみてください。

普通の日
<作品名>
普通の日
<作品コンセプト>
私は生活の舞台である「家の中」で起きる日常に注目し、記録するように描いている。今回の作品は他人には見せる事もない生活の一場面を通して、人はみんな同じく生きているんだという安心感を感じさせる。どの町に行っても、晴れた日のベランダには洗濯物が干してある。服とは着ることで私たちの印象や社会的な地位を表すものであるが、人から脱がれた服は、洗濯され、干されることで、誰でも持っている普遍的な風景に変わる。
YU SORA(ユ ソラ)
<作家名>
YU SORA(ユ ソラ)
<職業>
アーティスト
<所属、出身校>
東京芸術大学大学院 彫刻専攻修士課程在学

審査員コメント

日常生活をただ切りとるだけではなく、本人が思っていることが作品に投影されていることに魅力を感じました。設置場所が日本のスタンダードな日常品を取り扱う店舗と隣接している、ということで不変の象徴がどう描かれるのか楽しみです。

2次審査 審査員総評

大巻伸嗣
プレゼンテーションにて、自分の伝えたかったことが伝えられなかった作家もいたかもしれませんが、それぞれが自身の課題に対して取り組んできた姿や、これまでの制作活動について、審査員にも伝わってきました。
今回選ばれた作家、残念ながら落選した作家、それぞれが結果に関わらず、今回2次審査まで進んだことを機に、それぞれの課題に取り組み作家として挑戦し続けて欲しいと思います。今回選ばれた作家にはもう一度、ギャラリーや美術館ではない、パブリックスペースでの展示について考えて欲しいと思います。人と作品の結びつき、素材に対しての向き合い方など、課題をしっかりと受け止め最終審査に挑戦してください。
金島隆弘
2次審査ではバラエティに富んだ様々な作品のプレゼンテーションを見ることができました。ただ作品を選ぶのではなく、パブリックアートの観点から、会場となるスペースについて、作品がそのスペースでどういきてくるのか、という点を作品性とともに考えながら審査にあたりました。提案された作品を通じて、若い、次世代の考えに触れることができとても良かったと感じています。
今回選ばれた作家は、作品が優秀だったこともありますが、至らずともポテンシャルで通過した部分もあるので、最終審査までの期間、審査中審査員が投げかけたコメントやアドバイスを元に作品を考え深めていってほしいです。
川上典李子
2次審査では今回も個性あふれる見事なプレゼンテーションを見ることができました。テーマは自由に設定、ということから各自の普段の考えがはっきりと現れるコンペでもあり、それが魅力ですが、プレゼンテーションのなかでは審査員の質問に対する率直な返答を聞ける場面も多々あり、パブリックスペース、社会とアートについての各自の考えを聞くこともできました。
今回受かった作家には、これまでの活動の蓄積の上で次に進んでいっていただければと思います。東京ミッドタウンという環境で、思い切って力を発揮していただけるステージが用意されていますから。僅差で落選してしまった作家も、可能性は様々です。引き続き各自の課題に取り組み、進んでほしいと思います。
鈴木康広
提案された作品単体で審査をするというよりは、東京ミッドタウンのオープンスペースに展示されたときに何が起こるのかをイメージしながら審査に臨みました。2次審査では作家がどのような姿勢で制作しているのかを知ることができ、同世代の作家として興味深く刺激も受けました。アーティストが審査員を務めることの意義についても、常に自身に問いかけています。
自分自身もかつてコンペに出し、徐々に作家としての輪郭を築いてきた身として思うのは、2次審査の場で、それぞれの作家が審査員と綿密なやりとりを重ねたことは、「なぜ自分は作品をつくっているのか」を問う上で、新たなアプローチの機会となったのではないでしょうか。今回、2次審査の場に居合わせたことは、通過した作家にもそうでなかった作家にも、大きな変化を生み出す意義深い時間になったのだろうと思います。
スプツニ子!
2次審査では、多様な作品に触れることができ、また他の審査員と話しをしながら審査を進めていく過程はとても良い機会となりました。自分自身はほとんどコンペに出した経験はなく、選ばれることの良さもあれば、選ばれないからこそのユニークさもあると思っています。今回通過した作品を俯瞰してみると時代性がみえてくる気がします。日本社会が抱える、既存のものにしがみつこうとする姿を、とかしていく、壊していく、変えていく、そんな力を各作家の作品から感じとることができ、そこはとても面白く、期待をしている部分でもあります。通過した作家の皆さん、最終審査に向けて、精一杯力を発揮してください。

関連リンク

Tokyo Midtown Award アートコンペ
https://www.tokyo-midtown.com/jp/award/art/