2019年7月30日Award News
262点の応募作品の中から、1次審査(書類審査)、2次審査(公開プレゼンテーション)を経て、最終審査に進む6作品が決定しました。
これらの6作品は実際に制作、東京ミッドタウン「プラザB1」にて展示され、2019年9月24日(火)に行われる最終審査(実物審査)により、グランプリ、準グランプリ、優秀賞が決定します。
各賞の発表は2019年10月18日(金)です。
Rich J Matheson
波が舟になるという試み、全国の貝が東京という場所に集まるイメージに現代社会に対する様々なメッセージを感じました。作品が観光地のお土産物のようになってしまわないよう、作家としての経験や技術や思想などを生かしながら、新しい作品になることを期待しています。
テクノロジーの持つ不気味さを人間の行為にすり替えてユーモアを交えて考えていこうとするプランが興味深いです。新しいテクノロジーにあまり考えなしに反応していると見られてしまわないよう、ナンセンスな中にもシリアスさを感じられるような作品を期待します。
版画という技法を生かしながら、日常的に考えていること、感じていることにまっすぐに向き合っている様子が伝わってきました。洋服を身近に感じるという部分と、作品としてどう伝えるかという部分、双方に留意しながら制作してください。
イカに対する徹底したこだわりに感動しました。イカと我々の社会や都市との関係性など、様々な考えを巡らせるきっかけに満ちており、驚きをもたらしてくれます。説明的にならず、自分自身がイカから何を感じ、空間の中でどのように示せるのか、体当たりでやりきってください。
日常的にある糸や紐といったものを使って、風景を再構成する手法に面白さを感じました。重力を使って描くなど、人が自発的に決めるのではない「線」自体の面白さに心動かされました。東京ミッドタウンを行きかう人々と関わり合い、新しい発見をしながら制作していくことを期待しています。
TOKYO MIDTOWN AWARD アートコンペ
https://www.tokyo-midtown.com/jp/award/art/
審査員コメント
社会的なテーマでなく根源的な大地に着目し、地中に住むミミズという「見えなくなっているもの」を取りあげている点に評価が集まりました。「本質を見せる」とはどういうことかを考えながら、作品が鑑賞者にストレートに伝わる工夫をしてください。