アートコンペ

アートコンペ

審査員

大巻伸嗣Shinji Ohmaki

  • 大巻伸嗣/Shinji Ohmaki
  • アーティスト

    『ECHO』シリーズ、『Liminal Air』、『Memorial Rebirth』、『Flotage』など様々な手法で、「空間」「時間」「重力」「記憶」をキーワードに、“物質と空間・存在”をテーマとして制作活動を展開する。見ることのできないものを可視化し、体感させることで、新たな身体的知覚空間を作り出すことを試みる。
    軽やかかつ大胆に空間を非日常的な世界に変容させ、鑑賞者の身体的な感覚を呼び覚ますダイナミックなインスタレーション作品を発表。
    近年の、民家を使っての『家』シリーズ(いちはらアート×ミックス、越後妻有アートトリエンナーレ2015、足立区民家2016)では、積み重なった時間と記憶を、光を使って闇の空間の中に出現させるインスタレーションを展開している。
    日本国内のみにとどまらず、世界中のギャラリー、美術館などで意欲的に作品を展開している。

コメント

TOKYO MIDTOWN AWARDの審査員として、3回目を迎えることとなりました。審査を通じ、多種多様な作家達のアイデアを見るのが大変楽しみであると同時に、自分が試されているような気持ちにもなります。今回も皆さんの応募資料の1つ1つに目を通していく中で、新たなエネルギーとの出会いを期待しています。東京ミッドタウンという空間に、ただ馴染んでしまうものではなく、その空間で存在感を発し続ける挑戦的な作品を楽しみにしています。

金島隆弘Takahiro Kaneshima

  • 金島隆弘/ Takahiro Kaneshima
  • アートプロデューサー/芸術学研究員

    1977年東京生まれ、京都在住。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了後、ノキア社、株式会社東芝、東京画廊+BTAP、ART iTを経て2007年にFECを設立。展覧会企画、交流事業のコーディネーション、アーティストの制作支援、東アジアの現代美術の調査研究などを手がける。2011年よりアートフェア東京エグゼクティブディレクター、2016年よりアート北京アートディレクターを経て、現在、京都市立芸術大学大学院美術研究科芸術学博士(後期)課程に在籍。京都造形芸術大学、京都市立芸術大学非常勤講師。

コメント

環境や生命を意識した作品が多くみられた昨年のアートコンペでしたが、時期を合わせるかのようにそれから世界的に地球環境の諸問題に更に目が向けられるようになり、アートが今の時代を映し出し、また私たちに何か気づきを与えることを改めて感じました。アートコンペの舞台は、美術館やギャラリーの中ではなく、東京ミッドタウンという六本木の街の中です。ホワイトキューブではない、面白くもあり、扱いが困難でもある場所にどのような作品を実現するか。その起点は、時代であっても、場所であっても、自分であっても、全く違うところからでも、色々な可能性があります。今年はどのような作品と出会えるか、皆さんからの応募を心待ちにしています。

川上典李子Noriko Kawakami

  • 川上 典李子/Noriko Kawakami
  • ジャーナリスト/
    21_21 DESIGN SIGHT アソシエイトディレクター

    「AXIS」誌編集部を経てドムスアカデミー リサーチセンターの日伊プロジェクトにエディトリアルディレクターとして参加。著書に『リアライジング・デザイン』(TOTO出版)、共著に『ウラからのぞけばオモテが見える』(日経BP)など。「London Design Biennale 2016」日本公式展示キュレトリアル・アドバイザー。共同キュレーションに、「Japanese Design Today 100」展(2014年より各国巡回、国際交流基金主催)、パリ装飾美術館「Japon-Japonismes.Objets inspires,1867-2018」展 (2018年)など。2007年より21_21 DESIGN SIGHT アソシエイトディレクター。武蔵野美術大学、長岡造形大学、桑沢デザイン研究所非常勤講師。

コメント

東京ミッドタウンから私たちをとりまく世界へと向けられた視点や、この街を訪れる皆さんに伝えたいメッセージなど、寄せられる作品のテーマは実に幅広く、審査のたびに驚かされることの連続です。一人ひとりのエネルギーにも圧倒されます。作品制作のその先にさまざまな出会いがもたらされることも本アワードの特色ですが、東京ミッドタウンを訪れる人々の足をとめ、表情を変える瞬間を、昨年も何度も目にできました。人々の心をとらえ揺さぶる作品は作者の熱意と強い意志があってこそ。今回の作品にも期待しています。思う存分、挑んでみてください。

クワクボリョウタRyota Kuwakubo

  • クワクボリョウタ/Ryota Kuwakubo
  • アーティスト/情報科学芸術大学院大学 [IAMAS] 准教授/
    多摩美術大学情報デザイン学科非常勤講師

    現代美術を学んだ後、1998年に明和電機との共作『ビットマン』を制作し、エレクトロニクスを使用した作品制作活動を開始。デジタルとアナログ、人間と機械、情報の送り手と受け手など、さまざまな境界線上で生じる事象をクローズアップする作品によって、「デバイス・アート」とも呼ばれる独自のスタイルを生み出した。2010年発表のインスタレーション『10番目の感傷(点・線・面)』以降は、観る人自身が内面で体験を紡ぎ出すような作品に着手している。その他の代表作に『ビデオバルブ』、『PLX』や、Sony CSLに開発参加した『ブロックジャム』、『ニコダマ』などがある。ソロ活動の傍ら、生活と実験のアートユニット、パーフェクトロンの一員としても活動している。

コメント

生活の多くがネットワークに覆われ、「最適化」が進む社会の中で、ともすれば感じるままに生きることがもっとも快適な選択肢に思えてしまうことがあります。そんな中で、アートは、私たち一人一人がこうして生きているこの世界について考え、疑うきっかけを与えてくれるものであるはずです。多くの人が期せずして作品に巡り会うこの空間で、どんな企みが生まれるか期待しています。

鈴木康広Yasuhiro Suzuki

  • 鈴木 康広/Yasuhiro Suzuki
  • アーティスト/武蔵野美術大学空間演出デザイン学科准教授/
    東京大学先端科学技術研究センター客員研究員

    1979年静岡県生まれ。2001年東京造形大学デザイン学科卒。日常の見慣れた事象に新鮮な切り口を与える作品によって、ものの見方や世界のとらえ方を問いかける活動を続けている。美術展をはじめ公共空間でのコミッションワーク、大学や企業とのプロジェクトに取り組んでいる。瀬戸内国際芸術祭2010では全長11メートルの《ファスナーの船》を出展、2018年の「ふねと水辺のアートプロジェクト」では隅田川を運航し話題を呼んだ。2014年水戸芸術館 鈴木康広展「近所の地球」、金沢21世紀美術館 鈴木康広「見立て」の実験室を開催。2016年「第1回ロンドン・デザイン・ビエンナーレ2016」に日本代表として出展。2017年、箱根 彫刻の森美術館にて個展「鈴木康広 始まりの庭」を開催。2014毎日デザイン賞受賞。平成29年度文化庁文化交流使。作品集に『まばたきとはばたき』『近所の地球』(青幻舎)、絵本『ぼくのにゃんた』『りんごとけんだま』(ブロンズ新社)、『せんのはっけん』(福音館書店)がある。

コメント

「ずっとここにあるけれど、今この瞬間のためにつくられたのではないか」「作者は見ず知らずの私のためにつくってくれたのではないか」作品に出会った人がそう信じてしまう理由こそが人間存在の根幹に関わる一つのテーマであり、観客にとっては掛けがえのない瞬間と言えるのではないでしょうか。作品は個との偶然の邂逅によってアートへと昇華し、特にパブリックスペースはその可能性が最大限に発揮される現場です。物理的に定着されたはずの作品が、社会や環境の思わぬ変化によってその姿を変え、人の心を動かす。科学とテクノロジーの進展によって、未来が限りなく予測可能になったとしても、その果てにはアートにしかできないことが残ると思います。このアワードへの挑戦が応募者にとって飛躍の機会となることを期待します。