2019年11月8日Award News
デザインコンペ展示の様子
2019年10月18日(金)に各賞を発表した「TOKYO MIDTOWN AWARD 2019」。11月10日(日)まで、東京ミッドタウン プラザB1にて全受賞・入選作品を展示中です。
ここで、今年の展示の見どころをご紹介します。
デザインコンペの受賞・入選作品は全10点。毎日たくさんの人が行き交うメトロアベニューのメイン会場にて、各作品のプレゼンテーションシートと模型、審査員の評価コメントをご覧いただけます。
今年のテーマ『THE NEXT STANDARD』は、審査員でインターフェースデザイナーの中村勇吾さんいわく「ハードル高め」。この難しいテーマに、各作家はどのように答えたのでしょうか。ぜひ会場で、作家が制作した模型・プレゼンシートをご覧いただき、審査員のコメントと照らし合わせてみてください。
グランプリ「すべてティッシュでできたティッシュペーパー」(河合航路さん、南和宏さん、西川佳織さん)。サスティナブルでありながらデザイン性の課題も解決する提案で、伊藤直樹さんが「発売されたら、買います」と断言したほど。
優秀賞(順に)「おみくず」(YK吉田隆大さん・北浦俊さん)、「sorou」(高橋琴子さん)、「LINKAGE」(MAGNET高橋鴻介さん・和田夏実さん・中山桃歌さん)
本デザインコンペの特徴は、実現化サポートを行なうこと。展示された作品の中に、「商品化されたら買う!」というお気に入りの作品が見つかるかもしれません。また、受賞・入選作品の並びには、過去11回の受賞作のうち商品化・イベント化された17点も展示しています。
アートコンペ受賞作品6点も、プラザB1にて展示しています。今年も東京ミッドタウンという場所と深く向き合った、作家性を感じさせる作品の数々が展示されています。また今年は特に、自然と人間の関係に対して鋭い目を向ける作品も多いのが特徴です。
「made in ground」(井原宏蕗さん)(写真左)。 糞塚は井原さん自身がひとつひとつ集めたとのことです。
グランプリを受賞した井原宏蕗さんの「made in ground」は、ミミズの糞塚(排泄物の塊)を六本木の街中で拾い集め、焼成し金彩を施した作品です。この街と生き物、自然の関係を、改めて考えるきっかけになるかもしれません。
準グランプリの「イカトカイ」は、イカ画家・宮内裕賀さんの作。天井から光や水の波紋が降り注ぐ場所を存分に活かした展示で、海中を泳ぐ大イカが目の前に現れたような雰囲気です。このコンペの『サイトスペシフィック』という課題に見事に応えています。
「イカトカイ」(宮内裕賀さん)。作品裏面に描かれたモノクロのイカが、ガラスに映ってこちらを見ています。
このほか、インスタレーションを含む、個性豊かで場所を活かした4作品が展示されています。この機会にぜひ、渾身のパブリックアートに触れに来てくださいね!
インスタレーション作品「人工知能による顔の識別」(古屋崇久さん)。不定期に稼働する“人工知能”に、人だかりができています。
会場ではデザインコンペ、アートコンペ各受賞・入選作品の中から、お気に入りの作品に投票ができる「東京ミッドタウン・オーディエンス賞」を開催しました。最も多くの票を獲得した作品が「東京ミッドタウン・オーディエンス賞」に輝きます。好評につき投票は終了していますが、結果を楽しみにお待ちください。
また、作家への応援コメントも多くの方より頂戴しました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
オーディエンス賞の投票エリアは、デザインコンペ展示奥に設置。お気に入り作品に、アワードロゴがモチーフのシールを貼って投票していただきました。