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2023年8月23日Award News

【デザインコンペ】2次審査(最終審査)に進む10組が決定しました。

デザインコンペ 1次審査の様子 デザインコンペ 1次審査の様子

デザインコンペ 1次審査の様子

8月1日(火)にデザインコンペの1次審査(書類審査)を実施し、応募総数1,166点の中から、2次審査(最終審査/模型・プレゼンテーション審査)に進むファイナリスト10組を決定しました。

●ファイナリスト10組 登録番号:氏名(グループ名) ※敬称略

  • 0412:馬鳥智貴・陳宇澤(8000000 Studio)
  • 0448:都淳朗・太田壮
  • 0558:髙野彩乃
  • 0650:三谷悠・八幡佑希・柿木大輔(Nyokki)
  • 0746:栗原渉・髙橋恵佑
  • 1037:CHEN YANG・JIANG FANG・LYU MUZHI(A STUDIO)
  • 1072:楊子秋
  • 1105:蘭雲傑
  • 1119:黒澤杏
  • 1127:大原衣吹

1次審査 審査員総評

篠原ともえ
全体的には、応募者の皆さんがこの「つながり」というテーマをしっかりと踏まえて、丁寧にアイデアを出していた作品が多かったように思います。
本来はファッションのアイデアからも選びたかったという思いがありましたが、今回プロダクトのものが光っていたのかなという印象を受けました。
1次審査を通過された方は、審査員からのリクエストをふまえて素敵なアウトプットを目指して、2次審査では力強いプレゼンをしていただけることを願っています。
今回残念ながら選出されなかった皆さんも、また是非引き続きエントリーしていただき、更なる挑戦を続けていただきたいです。
菅野 薫
まずはじめに、応募していただいた皆さまの意気込みと努力に敬意と感謝申しあげます。また、このようなこれからの才能を発見するアワードに1,000点以上のアイデアが応募されることがデザインやクリエイティブインダストリーにとって本当に大事で素晴らしいことだなと改めて思いました。
デザインやアイデアというものを信じて努力する人がいて、その人たちがやることが世の中の課題に対して解決していったり、少しでも社会が前を向けたり、みんながちょっとだけ笑顔になったりということは、社会が豊かであるためにすごく重要だと思っていて、自分もそれを信じて日々仕事をしています。たくさんの若い才能がこういうチャンスに応募して、これだけのたくさんの優れたアイデアが出ているということ自体に、すごく感動しました。
今回のテーマは、解釈の仕方がいくらでもあるところが良いところでもあり、難しいところだと思いました。審査員が、審査している中で、「つながり」というテーマがどのようにアイデアに関係しているかを深読みしたり、応募者の提案にあった以上のつながりを無理矢理見出していったような部分もあったかもしれなくて、審査のプロセス自体がアイデアを出しているようで、応募者と審査員とのコミュニケーションそのものであると感じました。
デザインとはそもそもコミュニケーションを豊かにするもの、社会を良くするものという風に捉えれば、デザインということに対する根源的で本質的なテーマでもあったとも言えますし、捉えどころの難しい大きくて難しいテーマでもあったなとも感じていまして、そういう意味でも実は審査は難しかったです。
幅広い領域のアイデアと、普遍的なテーマ。提出されたアイデア同士を比較しづらいところもあったのでこの結果が絶対性があるものでもないし、ただ一つの答えだとも思っていないです。だから入選していなくても間違っているわけではない。それは信じてもらって大丈夫です。その前提で、今回の結果は審査員で単純に実際に商品になって世の中に出たらきっといいだろうねって言い合えたものが選べたのではないかなと思っています。
中村拓志
審査はとても面白かったです。これまでプロダクトは、どちらかというと美味しさや楽しさも含めた機能を目標に開発されることが多かったと思います。今回のコンペでは、分断の時代と言われる中で、私たちがつながるためにはどうしたらいいのかということを、あらゆるジャンルのデザイナーが、既成概念を打ち破って考えたらどうなるのか、という可能性が見えたと思います。どの社会も大昔はシェア社会だったわけですが、消費社会や商品経済は基本的にコミュニティを破壊する傾向があります。地域やサービスと家族を切り離し、個人と家族を切り離し、個人主義を推し進めることで、各人にあまねく同じ商品を届けようとします。しかしそれでは地球がもたないし、商品自体も機能で差別化できなくなってきた。そんな時代に「新しいつながり」や「豊かなつながり」がプロダクトやサービスの価値となるような、そんな未来が見えました。
三澤 遥
全体を通して明るい朗らかな提案が多いという印象でした。今回の審査は「目の前の人が喜ぶ顔が浮かんでくる」とか、「自分も使ってみたい、楽しんでみたい」とか、とてもワクワクさせてくれるものに溢れていました。「つながり」というテーマは、幅広くどうにでも解釈できるからこそ難しい部分もあったかと思いますが、問いに対して真摯にピュアに向き合っているアイデアに触れ、自分も頭を柔らかくできました。
審査中の議論で、5人の審査員が「これはつながりなんだろうか」と話し合い、出品作を見ながらテーマについて一緒に思考を巡らせていくプロセス自体もとてもクリエイティブでした。議論が活性化したということは、素晴らしい提案がたくさん出ていたということだと思います。
山田 遊
一つのテーマに対して多分野から提案が出てきていることもあり、審査は難しかったですが、その点においてとてもユニークなアワードだと感じました。また、「つながり」というテーマに対して、審査員からの応募者へ向けたコメントには、あえて現実的なことを書きましたが、それでも寄せられた提案が全体的に前向きで、結果としてそのことはとても好ましいことだとも感じています。それはこのコンペ自体に特色・個性があるということなので、大事にしていくべきだと思っています。あともう一つ、1次審査通過者へ審査員から2次審査に向けてのリクエストやアイデアを出すことも、特色のひとつでしょうか。
今までこのアワードを外から見ていたイメージだと、どのようにグランプリ受賞まで決まっているのか、その経緯が今ひとつ良く分かりませんでしたが、審査員から作品に対してコメントやアドバイスを出し、1次審査から2次審査に向けてのブラッシュアップを温かく見守りつつ、叱咤激励も含め、コンペのプロセスを通じて、寄せられた提案をより良いものとして実現していくという、通常のコンペとはまた違うユニークなスタイルで、その点もとても新鮮に感じています。

関連リンク

TOKYO MIDTOWN AWARD 2023 デザインコンペ
https://www.tokyo-midtown.com/jp/award/design/