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2025年8月29日Award News

【デザインコンペ】二次審査(最終審査)に進む10組が決定しました。

画像右:柴田さん展示作品

デザインコンペ 一次審査の様子

7月31日(木)にデザインコンペの一次審査(書類審査)を実施し、応募総数1,126点の中から、二次審査(最終審査/模型・プレゼンテーション審査)に進むファイナリスト10組を決定しました。

●ファイナリスト10組 登録番号:氏名(グループ名) ※敬称略

  • 109:IM JUN
  • 326:大井はるか
  • 644:村田慶次、米谷颯太(ムラタとヨネヤ)
  • 697:松尾一輝、菅﨑瑞希(OCHIBA)
  • 750:児玉 悠、黒川大成、川西萌登(プランナー陣)
  • 790:三隅玲那
  • 795:Mizuki M.
  • 819:清水広大
  • 964:山本アア
  • 1012:岩田湖春

一次審査 審査員総評

倉本 仁
テーマ自体のウィンドウが広く、審査員それぞれフォーカスが違う中、ピッタリ合わないまでも「芯がどこにあるか」という議論とともに価値を探りあう過程が楽しかったです。審査を通じて自分自身もテーマを深めることができました。一次審査会で生まれた議論の熱量がファイナリストに伝わればいいなと思います。このコンペの特徴として、一次審査通過者がアドバイスを得ながら次の審査に進むという点があります。受賞後のサポートというストーリーもここからすでに始まっているように感じます。今後も良い形でクリエイター同士としてつながっていければと感じています。
篠原ともえ
審査を通じて私自身もまさに新たな"体験"ができました。あらゆる視点からテーマを捉えたことでアイデアのバリエーションが多かったことは見どころの一つでした。
二次審査に向けて審査員は通過者へ向けたアドバイスを期待を込めて届けています。その時間がこれまでにないほど熱量があるように感じました。どの作品もまだまだブラッシュアップの可能性があるという、とてもワクワクした想像が巡っています。
皆さんのオリジナリティをここからさらに進化させ、TOKYO MIDTOWN AWARDに心躍る体験を届けてください。
菅野 薫
今回は「THE NEXT EXPERIENCE」というテーマを各審査員がどう解釈するか、事前のクライテリア(評価基準)が曖昧で言語化出来ていなかった分、各審査員がどう解釈するか、最初に話すことができ良かったです。審査員それぞれが素晴らしく、視点の幅もあるので、審査員との議論の中での学びも多く、お互いに異なる視点が出てくることで選出作品が大きく変わっていくこともあったのも今年の特徴でした。最後の最後でここまで根本から何度も見直すことは珍しいですが、審査のプロセス、審査員が5人いること自体に意義があると思いますし、審査員一同が納得するファイナリストになりました。現時点でグランプリは全く予想出来ない状況です。このアワードらしく期待値を込めたものが残りましたので、プレゼンテーションを受けての二次審査会をとても楽しみにしています。
中村拓志
「体験のデザイン」は、すでに使い古された言葉である。便利で機能的な商品が行き渡り、モノが売れなくなった時代に、その打開策として製造業からサービス産業への転換を促す概念として提唱された。しかし、そこで生まれた多くの「出来事の所有」は、予定調和的で反復可能な感情装置にとどまり、商品化された定型的な時間に過ぎなかった。プロダクトの世界では、体験は単なる付加価値として矮小化され、不必要なモノをさらに売るための方便ともなった。

いま私たちは、あらためて「体験のデザイン」を問い直す局面にある。分断、紛争、パンデミック、気候変動──先の見えない現代において求められるのは、安易な快適さや個人的癒しではなく、社会や自然環境の困難に身体的・感情的に関わりながら、他者と交差し、関係を組み直すような開かれた体験である。二次審査では、対話・共存・持続のための「新しい体験」の提案を期待している。
山田 遊
「TOKYO MIDTOWN AWARD」改めて面白いなと思いました。本アワードならではのファイナリストが選出されたのは、今回のテーマ設定が広く、デザイン自体もよりジャンルレスになり、なかなか捉えどころがない中で、皆さんがそれぞれの問いと解を提案されているからこそ、良い意味での「混沌」感がありました。もっと募集ジャンルがセグメント化されれば、応募作品も洗練されていくのかもしれませんが、実はデザインの現況こそがこのような姿なのかもしれません。また、そんな姿に対して審査する側が面白みを発見し、その感性が審査員ごとに異なるのも非常に興味深い。このような帰結として選出されたファイナリストだと思います。

関連リンク

TOKYO MIDTOWN AWARD 2025 デザインコンペ
https://www.tokyo-midtown.com/jp/award/design/