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2025年9月5日Award News

「六本木アートナイト2025」にてアートコンペ受賞者の小林万里子さん、中田愛美里さん、まちだリなさんが作品を展示します。

「六本木アートナイト2025」にてアートコンペ受賞者の小林万里子さん、中田愛美里さん、まちだリなさんが作品を展示します。

大都市東京における街づくりの先駆的なモデル創出を目的に開催するアートの祭典「六本木アートナイト2025」が9月26日(金)~28日(日)まで開催します。テーマは「都市とアートとミライのお祭り」。今年は、インスタレーションやパフォーマンスなど約30組のアーティストによる50以上のプログラムを展開します。
東京ミッドタウン内には、過去TOKYO MIDTOWN AWARD受賞経歴のある小林万里子さん、中田愛美里さん、まちだリなさんが作品を展示します。感性を刺激する出会いと発見に満ちた秋の六本木で、アートともに過ごすひとときをお楽しみください。

■小林万里子《世界の心臓》(TOKYO MIDTOWN AWARD 2014 アートコンペ受賞者)

天井から流れ落ちる水の恵みを求めて、さまざまな動植物がツリーシャワーの前に姿を現します。布、糸、和紙、粘土など多様な自然素材を用い、染めや刺繍によって動植物の生命の循環が空間全体で表現されます。あらゆる生命の源である水ですが、流れた水はどこへゆき、どのような旅を経て、私たちの元へ再びやってくるのでしょうか。水によってつながり繰り返される生命の営み、その物語の一片を想起させるインスタレーションです。

  • 【日時】9月23日(火・祝)~10月5日(日)11:00~23:00
  • 【場所】東京ミッドタウン ガレリア1F ツリーシャワー
  • 【参加料】無料

アーティスト情報

小林万里子

小林万里子

1987年大阪生まれ。多摩美術大学テキスタイルデザイン専攻、同大学院修了。テキスタイル技法と多様な素材を組み合わせていく方法で、循環する自然と生命の結びつきを表現する。国内外のグループ展、芸術祭に継続的に参加し、地域との関わりを重視した活動を展開。「VOCA 2025 - 新しい平面の作家たち」、台湾の「ONE ART AWARD」など、国際的な受賞歴も多数。近年、活動はギャラリー展示にとどまらず、地域・教育・国際協働へと広がっている。

■意外な場所でアートと物語に出会う「移動式アートシアター」

今後さらなる活躍が期待されるアーティスト、中田愛美里・まちだリなの作品を、「何気ない日常でアートと出会う」をコンセプトに館内各所で放映。ふとした瞬間にアートに触れ、思わぬインスピレーションが得られるような空間をお届けします。

中田愛美里(TOKYO MIDTOWN AWARD 2022 アートコンペ受賞者)

  1. ①《a piece of cake》

    • 【日時】9月26日(金)~9月28日(日)11:00~20:00
    • 【場所】東京ミッドタウン ガレリア2F lucien pellat-finet横

    土をこね、ただ積み上げる。焼き固められた土塊たちは、やがて物語と共にアルゴリズムの波間に溶け出し、光の中でふたたび身体を得る。過去の手触りを忘れぬまま、誰かの心の奥で、また静かに形を変える。映像の中で動き出すそれらは、記憶のかけらであり、私が私自身に与えた「許し」のかたちでもある。「ここにいていい」とただ思えるように、私は土塊に、名もなき物語を吹き込む。そして土塊は、それらすべてを受け入れる。何も拒まず、ただそこに在り続ける。まるで最初からそうであったかのように。

  2. ②《Point Nemo》

    • 【日時】9月26日(金)~9月28日(日)11:00~20:00
    • 【場所】東京ミッドタウン キャノピー・スクエア

    月の海に船を浮かべて、地球を眺める。行ったことも、見たこともない場所を物語にのせて語り継ぐ。物語とは、あるはずのない場所をたしかに存在させる唯一の方法かもしれない。

  3. ③《landscape》

    • 【日時】9月26日(金)~9月28日(日)11:00~20:00
    • 【場所】東京ミッドタウン プラザB1F

    何でもない土塊がただ動かされるその景色を、だれかがふと目撃するその度、ひとつ、またひとつと物語が生まれる。土塊だったものは「いつかどこかで見たような何か」として無意識のうちに人々の海馬の底に刻まれ、そこで永遠に走り続ける。

アーティスト情報

中田愛美里

中田愛美里

東京生まれ、2023年東京藝術大学 大学院美術研究科 彫刻専攻 修了。プロのバレリーナを目指し舞台上で役を演じる経験をもとに、セラミック、CG/映像を用いた作品を制作している。日常生活から感じられる演劇的な要素を、バレエや演劇の演目、童話などをベースとした物語に落とし込む。空洞なセラミックと役の入れ物としての空虚な人間たちを重ね合わせ、ひとの在り方を模索する。

まちだリな(TOKYO MIDTOWN AWARD 2024 アートコンペ受賞者)

  1. ①《Carrots Don’t Wait》

    • 【日時】9月26日(金)~9月28日(日)11:00~20:00
    • 【場所】ガレリア1F Bonpoint前、JOHN LOBB前、ガレリア2F Aesop前

    あの子が愛でた野良犬は、ずっとリンゴが欲しかった。一方、ニンジンはすべてを苗床にしようとする。あの子は箱を開け、イヌとともに去る。それらが朽ちていくことを知っているから。

  2. ②《The Ant Tower》

    • 【日時】9月26日(金)~9月28日(日)11:00~20:00
    • 【場所】東京ミッドタウン キャノピー・スクエア

    明日、この星でいちばんきれいな塔が完成するらしい。ぼくはそれを見たことがないけれど、おそらくきっときれいなんだろう。ぼくは塔の完成を待ちきれず、その晩ひとりで家を出る。

  3. ③《The Indifferent Window》

    • 【日時】9月26日(金)~9月28日(日)11:00~20:00
    • 【場所】東京ミッドタウン プラザB1F

    呆然と車窓を見ていた。車窓から見える風景は意図せず次々に現れては消えていく。じっ…と見つめていても消えるそれらを掴むため、ひとつひとつ上書きすることで瞬間を確定させていく。そして夜があった。とはいえ、存続する灯台は僕らのことをとくべつ告げ口することもなかったから、ほんの少しだけそのオレンジを拝借することにした。公道をゆく黒い車は、情けない音を立てながら目の前のラインを追いかけている。

アーティスト情報

まちだリな

まちだリな

1997年生まれ。野良の美術家、映像作家。アニメーション等の手法を用いながら20カ国以上の映画館、展示で作品を展開。喪失を失わないこと、そして、もどかしい身体、それらの言葉を傍に置きながら、反復的作法から得られるものを探しています。コミッションワークではHermèsとのお仕事など、CMやMVなども制作しています。

<関連リンク>

六本木アートナイト
https://www.tokyo-midtown.com/jp/event/7611/

小林万里子さんInstagram
https://www.instagram.com/marikokobayashi_textile/

中田愛美里さんInstagram
https://www.instagram.com/__emilcake__/

まちだリなさんInstagram
https://www.instagram.com/machi_achic0/