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2026年7月29日Award News

【アートコンペ】最終審査に進む6作品が決定しました。

【アートコンペ】最終審査に進む6作品が決定しました。 【アートコンペ】最終審査に進む6作品が決定しました。

アートコンペへの295点の応募作品案の中から、一次審査(書類審査)、二次審査(公開プレゼンテーション)を経て、最終審査に進む6作品が決定しました。

<二次審査のプレゼン・質疑応答の様子>
※閲覧にあたり公式Xへのログインが必要な場合があります
午前の部:
https://x.com/midtown_award/status/2076830317495889952?s=20
午後の部:
https://x.com/midtown_award/status/2076888593357033791?s=20

<今後の予定>
2026年9月16日(水)最終審査(実作品審査)
※公開審査となりますので、東京ミッドタウン現地にてご見学いただけます。(予定)
2026年9月18日(金)~10月8日(木)TOKYO MIDTOWN AWARD 2026 Pre EXHIBITION
※アートコンペのファイナリスト6組の作品を先行展示
2026年10月9日(金)~11月8日(日)TOKYO MIDTOWN AWARD 2026 EXHIBITION
※デザインコンペのファイナリスト10組とアートコンペのファイナリスト6組の全16作品を展示
2026年10月16日(金)結果発表
※主催者からのリリース、オフィシャルサイト等を通じて発表します。
2026年10月19日(月)授賞式

最終審査に進む6作品 (作家名五十音順)

Ghost

<応募作品名>
Ghost
<応募時作品コンセプト>
美術教育というある種の呪いによって強迫観念に近かった「”うまく”描くこと」や「彫刻が"ある"こと」

「"ない"彫刻こそ本質である」と気付いた時に、自分が受けてきた、自分が授けてきた美術教育という呪いから解放された。

"ない"彫刻の内と外からの景色を、この東京ミッドタウンという場所で見てみたい、見てほしい。

それは、新しい彫刻概念と未来の美術教育へ辿り着くための最初の景色になるかもしれない。

飯村 健二(イイムラ ケンジ)
<作家名>
飯村 健二(イイムラ ケンジ)
<職業>
教員、アーティスト
<所属、出身校>
2013年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻 修了

審査員コメント

「これは一体なんだろう?」と最初に感じ、そして最後まで頭から離れませんでした。

瞬いて

<応募作品名>
瞬いて
<応募時作品コンセプト>
呼吸は、絶え間なく繰り返される身体の営みでありながら、一つとして同じものは存在しません。この作品は私が1日に意識して行った呼吸の記録を可視化しました。積層した色彩と反復する数字は、目には見えない時間の厚みと、呼吸によって刻まれる1日の痕跡を静かに浮かび上がらせます。
スピード感のある社会のなかで、数字を追うことを通して、置き去りになりがちな身体のリズムに立ち返るきっかけとなればと思います。

植松 美月(ウエマツ ミヅキ)
<作家名>
植松 美月(ウエマツ ミヅキ)
<職業>
アーティスト
<所属、出身校>
2018年 日本大学芸術学部美術学科彫刻コース 卒業
2020年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻 修了
2023年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻領域 修了

審査員コメント

1日のなかで意識した呼吸を色と数字で記録している。時間を経て有機的な模様が生成され、その配列によってアーティストの24時間の呼吸が可視化される。極めてプライベートな情報を視覚的に表現しているが、それは自画像とも抽象画とも捉えることができるのが興味深い。

Wave Goodbye, Waves

<応募作品名>
Wave Goodbye, Waves
<応募時作品コンセプト>
私が住む福井県敦賀市は、高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉から、急速な高齢化と人口減少に直面し、近年「魂抜き」と呼ばれる、継承者のいない仏壇を処分する法要が急増している

本作は、一見すると関係性が見えない、この2つの現象を重ね合わせ、原発をめぐる議論を、賛成・反対という二項対立や、危険か安全かという二元論ではなく、地方の地域社会、家制度・家系の記憶の問題を巻き込んだ現実として重層的に捉え直す試みである

德本 道修(トクモト ドウシュウ)
<作家名>
德本 道修(トクモト ドウシュウ)
<職業>
僧侶
<所属、出身校>
2015年 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科修士課程 修了
2024年 ロンドン大学ゴールドスミス校GradDip(美術史) 修了
2026年 ロンドン大学ゴールドスミス校(芸術理論)修士課程 在籍

審査員コメント

Nuclear Colonialismという言葉で表される問題意識が近年、世界のさまざまな場所で浮上してきました。
これは作家本人の身近な問題からしっかりとそうした題材を扱った重要な作品でした。

プロレス版画ー見立て兄川大合戦之図ー

<応募作品名>
プロレス版画ー見立て兄川大合戦之図ー
<応募時作品コンセプト>
木版画を制作していると、彫る・摺るという反復のなかで、自らの身体と時間が画面に刻まれていくように感じる。それは、鍛錬を重ねながら技と物語を紡ぐプロレスと響き合う。本作では、合戦絵を下敷きに弾丸の軌道をリングロープへ置き換え、ラワンベニヤの荒い木目・彫り跡・摺りの軌跡を活かし、プロレスの力強さと躍動感を表現した。私がプロレスに勇気づけられてきたように、現代を生きる人々へ前へ進み続ける力を届けたい。

日髙 衣紅(ヒダカ イク)
<作家名>
日髙 衣紅(ヒダカ イク)
<職業>
美術家
<所属、出身校>
2012年 多摩美術大学絵画学科版画専攻 卒業
2018年 筑波大学人間総合科学研究科博士前期課程芸術専攻洋画領域 卒業
2026年 筑波大学人間総合科学研究科博士後期課程芸術専攻 単位取得退学
2026年 筑波大学 博士(芸術学)取得

審査員コメント

荒々しくも躍動感のある表現に可能性を感じています。

噴水(cafe cup)

<応募作品名>
噴水(cafe cup)
<応募時作品コンセプト>
「都市の中の一人ひとりの噴水は、例えばスタバのコップの中にあるのではないか」という仮説から出発する。温度や時間の経過によって変化するカフェカップ内部の小さな流動を、極めて私的な「噴水」と捉え、境界の曖昧な噴水の構造と重ね合わせ、その不可視の流れを連続する絵画面による立体として可視化する。都市に潜む個人的な時間や内と外の揺らぎを、一時的なオアシスとして画面上に立ち上げ、都市と個人の関係を問い直す。

平松 可南子(ヒラマツ カナコ)
<作家名>
平松 可南子(ヒラマツ カナコ)
<職業>
アーティスト
<所属、出身校>
2020年 京都芸術大学美術工芸学科油画コース 卒業
2022年 東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻 修了

審査員コメント

みずみずしい表現、さわやかなのに力強く引き込まれる。東京ミッドタウンの象徴としてのカップ、人体と環境、社会をつないでいることに気づかされた。

Who is sitting there?

<応募作品名>
Who is sitting there?
<応募時作品コンセプト>
日中戦争から帰還後、空襲で家族を失った曽祖父の戦争PTSDを出発点に、戦争によるトラウマがどのように世代間伝達されているかをテーマに、当事者の子世代に取材し制作している。本作は個人の中に残る戦争トラウマを、土中に埋まった不発弾を見るように映像を通じて「覗き込む」作品。映像に映されている風景と、実際に存在する空席の椅子が虚実反転する装置によって、鑑賞者はいつしか土中の死者の視点で恐怖を追体験する。

山中 春海(ヤマナカ ハルミ)
<作家名>
山中 春海(ヤマナカ ハルミ)
<職業>
アーティスト
<所属、出身校>
2018年 多摩美術大学美術学部絵画学科 卒業
2024年 東京藝術大学大学院映像研究科 修了

審査員コメント

映像作品の見せ方が非常にうまい。(過去作含め)むずかしいテーマを扱いながらも、展示の方法で人を引き込み、中立的にも現れるような気がする。

※審査員コメントは、7月14日(火)二次審査会時点のものとなります。

アートコンペ二次審査 審査員総評

金澤 韻
本当に僅差の審査でした。審査員の顔ぶれが少し違っていたら、まったく異なる結果になっていた可能性もあります。今回、採択に至らなかった方も、この結果を必要以上にネガティブに受け止めず、ぜひ次の機会にも挑戦していただければと思います。
丹原 健翔
今回選ばれた作品は、いずれも完成度が高いだけではなく、その作家がその作品を制作する必然性が強く感じられるものでした。プレゼンテーションを見る際は作品を正しく理解することと、その作品の背景にあるはずの作家の意思や思いを知ることを大事にしていました。高い技術力や忍耐力の必要な作品ばかりで、なぜそこまでこの作品と向き合わなければいけないのか、なぜほかの人ではなく自分がこの題材・活動を扱うべきなのかという物語が見えてくると、作品の強さが際立つのだと感じました。
山出 淳也
今日、この場で皆さんとお会いできたことを、とてもうれしく思っています。私たちはそれぞれ立場は異なりますが、共通して「アーティストと出会うこと」を大切にする仕事をしています。今回も、「日本にはこんな作家がいるのか」と新たな発見がたくさんあり、とても有意義な時間でした。本当にありがとうございました。審査の過程ではさまざまな議論を重ねました。しかし、最終的には本当に僅差でした。今回、残念ながら採択に至らなかった方もいらっしゃいますが、ぜひまた次回も応募していただけたら嬉しく思います。
山田 紗子
今回、私はこの審査に初めて参加しました。勉強しながらの難しい審査になるだろうと思いましたが、どの提案も本当に素晴らしいものでした。全体を通して、私は作品のなかに「新鮮な違和感」があることを重視しました。皆さん、それぞれ作品としての強さを持っていました。そのなかでも、東京ミッドタウンで展示するからこそ、むしろ「ミッドタウンらしくない」と感じさせる作品に惹かれました。都市には、異質なものが入り込むことで、これまでになかった出来事が起こる面白さがあります。そのような点も、今回の選定基準の一つになりました。
脇田 玲
本当に接戦となった審査でした。それだけ皆さんの作品の質が高く、魅力にあふれていたということだと思います。もし、審査員の顔ぶれが違っていれば、異なる結果になっていた可能性も十分にあります。私たちが生きるこの世界は、さまざまな関係性によって成り立っています。どのタイミングで、どのような人が関わるのかによって、作品の受け止められ方や評価は大きく変わるものです。このアワードには40歳未満という応募条件がありますが、どうか年齢を理由に制作を諦めないでいただきたいと思います。私自身、本格的にアート活動を始めたのは40歳を過ぎてからでした。どうか長い目で制作を続けてください。

関連リンク

TOKYO MIDTOWN AWARD 2026 アートコンペ
https://www.tokyo-midtown.com/jp/award/art/