NEWS

NEWS

2026年8月17日Award News

【デザインコンペ】二次審査(最終審査)に進む9組(10作品)が決定しました。

デザインコンペ 一次審査の様子 デザインコンペ 一次審査の様子

デザインコンペ 一次審査の様子

7月23日(木)にデザインコンペの一次審査(書類審査)を実施し、応募総数1,284点の中から、二次審査(最終審査/模型・プレゼンテーション審査)に進むファイナリスト9組(10作品)を決定しました。

●ファイナリスト9組 氏名(グループ名) ※敬称略

  • 趙 子鈺、李 奕巧(CHOCO)
  • 明神史和
  • 秋本美鈴
  • 豊福昭宏
  • 染宮悠生、北島 鮎(SOKI)
  • 軽米かおる、砂田肇
  • 山岸奈緒
  • 辻村慶太、田中健太郎
  • 須田紘平

一次審査 審査員総評

倉本 仁
「Care(ケア)」という言葉のもとに、本当にたくさんのアイデアが集まりました。一口にCareと言っても、さまざまなアプローチがあり、このテーマに向き合う作品を審査することは、とても興味深い体験でした。一方で、そのテーマとしての難しさも感じることになりました。Careには明確な正解がないからこそ、決定的なアイデアを見つけることが難しい。それは、相手を思いやるという行為そのものが、移ろいやすく捉えどころのないものであることの裏返しなのかもしれません。しかし、だからこそ挑戦しがいがあり、私たちにとっても審査しがいのあるテーマだったと感じています。ファイナリストに選ばれた皆さんには、二次審査のプレゼンテーションに向けて、さらに骨太な企画へとブラッシュアップしてくれることを期待しています。
菅野 薫
「Care(ケア)」というテーマに対し、応募者の皆さんからかなり広い幅でユニークな視点に裏打ちされた提案が数多く寄せられました。TOKYO MIDTOWN AWARDでは毎回感じることですが、その多様な提案を審査員同士で協議する過程で、自分一人では得られなかった新たな発見が生まれるのも、この審査の魅力です。便利グッズ的な発想から、他者への深い配慮に踏み込んだものまで、それぞれの作品が示すCareのあり方は一様ではなく、この言葉が持つ広がりと奥行きを感じさせるものばかりでした。だからこそ、審査する側もどのような評価基準を持つべきかを問われています。分断が叫ばれるこの時代において、他者に対する想像力を持ち、真摯に向き合うことの必要性──その課題認識から始まったテーマです。候補作がどうCareの本質に応えているか。二次審査でも、その点を最後まで問い続けたいと思います。
中村拓志
現在、私たちが直面しているのは、効率化や機能化だけでは応えられない問題です。高齢化、障害、孤独、育児、災害、気候変動、資源の枯渇──いずれも明快な解決策はなく、脆弱さや不確実さとともに生き続けなければならない課題です。これまでのデザインには、問題解決を鮮やかに掲げ、その解決の実感や快楽を価値としてきたものが多くありました。しかし、その即時的な達成感が、かえって問題の背後にある構造や、解決できずに残り続ける課題、さらには解決できない状態そのものへの想像力を鈍らせてきたのではないでしょうか。
Careとは、そうした解決できない状態に介入し、対象の尊厳を損なうことなく、ともにあり続けることです。その出発点には、私たちが相互依存的な存在であるという認識があります。対象の立場に徹底して身を置き、介入を受ける側の感情や経験にまで想像力を及ぼしたとき、デザインはどのような可能性を獲得できるのか。二次審査では、その問いに対する新たな提案を期待しています。
廣川玉枝
今回のテーマである「Care(ケア)」は、一見身近でありながら、その本質をデザインとして形にすることの難しいテーマだったと感じています。「何をケアするのか」「誰のためのケアなのか」という視点は人それぞれ異なり、その解釈の多様性こそが今回のテーマの魅力でもあり、充実した審査となりました。
中でも、日常の中にある小さな気づきや、人への思いやり、暮らしを少し豊かにする視点を丁寧にすくい上げた作品が多く見られたことが、とても印象に残っています。
審査では、他の審査員の皆さんとの議論を通じて、「そのような見方もあるのか」と新たな発見を得る場面も数多くありました。「Care」という言葉の広がりや奥行きを、多角的に考える貴重な時間になったと思います。
今回選ばれた10作品はいずれも、独自の着眼点と可能性を持ち、気づきをプロダクトとして社会へ届けようとする意欲が感じられるものでした。アイデアは実際に形となることで初めて人に伝わり、価値を持ちます。二次審査では、プロトタイプとしての完成度をさらに高め、それぞれが考える「Care」をデザインの力でより説得力をもって表現していただけることを期待しています。
山田 遊
「Care(ケア)」という概念は、一般化することが極めて難しいテーマです。Careのあり方はケースバイケースで移ろいやすいものであり、その解釈も無数にあります。だからこそ、固定化したり、一つの基準で捉えたりしづらいのだと思います。今回、満票の作品がなく票が分散したこと自体も、Careという概念の捉えどころのなさを象徴しているように感じました。ファイナリスト9組の作品を見渡しても、そこにはまったく異なるCareの解釈が並んでいます。だからこそ二次審査では、それぞれがどのような対象に対して、どのようなケアを想定してデザインしているのか。その前提を深く掘り下げ、明確に伝えるプレゼンテーションが重要な鍵を握ると考えています。

関連リンク

TOKYO MIDTOWN AWARD 2026 デザインコンペ
https://www.tokyo-midtown.com/jp/award/design/